地下アイドルとしてブレイクした妻をジェラシーの目で見つめるファン夫の苦悩の日々

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　「もう27歳なんだから、やめなよ」という彼の言葉が逆効果だったのか、奥さんはファン時代に培ったアイドル知識を総動員して本当にアイドルグループを結成してしまったのです。あっという間にライブへの出演も決まりました（出演できそうなイベントは「地下アイドル　出演者募集」で検索すると見つかります。ご興味のある方は是非）。

　デビューライブにはオタサー時代の友人たちが駆けつけ、集客は出演者の中で一番多かったそうです。

　アイドル好きなだけあって奥さんのパフォーマンスはアイドルファンに刺さるものがありました。彼も“舞台に立つアイドルが実は自分だけのもの”という初めての経験に、背徳感に似た優越感を覚えたと言います。集客が良かったことで、他のイベントにも誘われるようなり、アイドルとしては順調な滑り出しでした。

　しかし、最初こそ面白がってライブに足を運んでいた彼ですが、結婚を知らせていないオタサー時代の友人たちが、思いのほか奥さんのグループにハマってしまったのが気にかかっていました。しかも、アイドルになる前から知っているという優越感が、奥さんに対しての態度を馴れ馴れしくしていました。騙している後ろめたさと嫉妬で、彼の胸は締め付けられました。

　特に、物販のチェキで奥さんがファンと接触するのが耐えられず、自宅で不満をぶつけたところ、アイドル活動に夢中の奥さんとは不仲になってしまったそうです。

　チェキの話のくだりから、だんだんと感情的になってきた彼は「ほらね、こんな話つまらないでしょ？　僕もうアイドルとか嫌いですよ」と吐き捨てて黙り込んでしまいました。

　つまらなくはないですが……普段出演しているアイドルライブにも、舞台に立つ奥さんや恋人をジェラシーの目で見つめるファンが紛れ込んでいる可能性があるのかと思うと、なんだか背筋が凍る思いでした。

●姫乃たま
1993年2月12日、下北沢生まれ。日本の地下アイドル。都内でのライブ活動を中心にライター、司会、DJとして活動しているミス器用貧乏。売れる兆しなし。
［地下アイドル姫乃たまの恥ずかしいブログ］http://himeeeno.hatenablog.com/
［姫乃たまのあしたまにゃーな］http://ameblo.jp/love-himeno/
［twitter］https://twitter.com/Himeeeno

 
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