予想外の展開を続ける『ロボットガールズZ』 ビックリ作画の秘密とは?

 本年初めの東映チャンネルでのアニメ放映開始以来、短期間であっという間に人気コンテンツの仲間入りを成し遂げた『ロボットガールズZ』。この5月に念願の劇場公開を果たしてからというもの、『アニメプロジェクトin大泉2014』への電撃参加、コミックスと小説版の発売、西武鉄道とのコラボによる記念乗車券発行、そして6月初頭のブラウザゲーム稼働とニコ生の定期放送などなど快進撃が続く。練馬区近辺のローカルヒーロー的活動から大手出版社までを巻き込んだ予想のつかないメディア進出は、これまで健全なキッズアニメを数多く手がけてきた東映アニメらしからぬ暴れん坊ぶりで、思わずジング ジング ジング マジング ジング♪と口ずさんでしまうほど。

 とは言うものの、こうしたコンテンツの基幹にあるのは、やはりアニメ本編。美少女擬人化ギャグアニメと捉えられがちな本作だが、実はマニアックな作画ファンをも仰天させるスタッフがひっそりと参加していることが発覚した。

 それは第4話『競演!!ロボットガールズ大運動会』。光子力町の大運動会に参加したチームZのメンバーと突如乱入してきた先輩チームTとのドタバタ乱闘バトルを描いた一編なのだが、冒頭から背景のモブキャラの作画が強烈。ジャガイモのような異様にデフォルメされた人物、どこかで見たようなパロディ風似顔絵キャラなど80年代のマニア受けアニメのような独特の作画が炸裂していたのだ。

 一部のファンには「すわ作画崩壊か?」と囁かれたこの一連のシーンを担当したのは、作画ファンの間では知る人ぞ知る、山岸たかおというアニメーターだとされている。山岸氏は自主制作アニメをバックアップする団体「プロジェクトチームDoGA」主催による第14回CGアニメコンテストで佳作となった同人アニメ『絶対無双麻雀マン』の作者。3分弱の小品だがメリハリを効かせたデフォルメアクションが印象的な作品だ。現在でもいくつかの動画サイトで視聴が可能なので、気になった方は検索してもらいたい。

 氏は『天元突破グレンラガン』『ソウルイーター』『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST』『四畳半神話大系』など、作品数は多くないものの話題作の原画をピンポイントで担当して話題を集める作家であり、今回の『ロボットガールズZ』もそうした気まぐれアニメーター活動の一環のようだ(伝え聞くところによると、氏の本業はゲーム業界であり、アニメ作画はメインではない模様。本作への参加はEDクレジットで確認できる)。

 ほかにもガイちゃんがミラクルドリルでぶち破ったビルの看板が『マジンガーZ対機械獣軍団』という往年の東映まんがまつりオマージュ風だったりと、小ネタ満載の本作。今すぐ確認したい人はニコニコ動画の配信で、じっくりと作画の秘密を高画質で分析したい人には7月11日発売予定のブルーレイ/DVD第二巻をチェックしてもらいたい。

 さて、こうしたワイドな展開の続く『ロボットガールズZ』だが、現在ブラウザゲームにおいて続々と新キャラクターの参入が発表されている状態。もしアニメに第二期があればこれら新キャラが本編にフィードバックされるのは必至。個人的にはグレンダさんの生き別れの双子の姉・ガッタイガさんとか出てきてくれればブレイクアップ・ロボイザー! な感じで、けっこうけっこう大結構と思います!
(文/出口ナオト)

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