消費税10%になると500円台でマンガは買えなくなる? コミックスの買い控えを危惧するマンガ業界

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オリコン「2019年 上半期本ランキング」より

 今年10月に実施される予定の消費税10%。自民党は依然として高い支持率を受けて、公約通りの実施を明言しており、7月の参院選の争点となりそうだ。

 だが、強気の自民党の姿勢とは裏腹に、消費税10%への引き上げによる景気後退を危惧する声は日増しに高まっている。増税を前に駆け込み需要は増えるが、その後は消費が低迷するというものだ。

 実際、2014年4月の消費税引き上げの際には、引き上げ実施後に消費の低迷がみられている。今回の引き上げにあたっては、プレミアム商品券やポイント還元、住宅ローンの減税などの追加対策で消費の低迷は抑制できると自民党は主張するが、それでもなお不安は残る。

 そうした中で「買い控えが起こるのでは」と危惧しているのが、マンガ業界である。

 昨年来、出版業界のみならず多くの業界で問題になっているのが紙不足だ。紙不足そのものは緩和されつつあるが、原材料費の高騰などを受けてコスト増は避けられない。文具メーカーのコクヨが7月から定番商品のキャンパスノートを10円値上げしたのは、この問題の一端。出版業界でも同様に値上げを検討する段階に入っている。

「もうコミックスが500円台の価格帯を維持するのは難しくなっています。紙の値上がりだけではなく、出版流通も取次が負担を増やすことを求めているのも原因です。ここに消費税10%が重なれば、コミックスの買い控えも大規模に起こるのではないかと危惧しています」(編集者)

 野党も代案を提示できないために、もはや消費税10%はほぼ確定事項。こうなってくると魅力的なのは、印刷が不要な電子書籍。でも、紙の売り上げ減をカバーすることができるのか。
(文=大居 候) 

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