ああ、もう本当に復活はないのか。
昨年閉店した、早稲田大学近くの馬場下町交差点にあった蕎麦屋・三朝庵の資料展示が、早大・戸山図書館で行われている。
三朝庵は、卵とじカツ丼やカレー南蛮発祥の店として伝えられる1906年創業の老舗蕎麦店。 創業当時の店の家主であり、地主でもあった大隈重信との関係から「大隈家御用達」の看板を掲げた、歴史を感じさせる店であった。
だが店は昨年7月をもって閉店。事前告知もなく、本当に突然の出来事であった。その後の報道などで明らかになった閉店の理由は、経営者の高齢化だとされている。
とはいえ、カツ丼発祥の店として知られた名店であるだけに、なんらかの形で復活もあり得るのではないかと期待する声もあった。
だが、今回早稲田大学に関係資料が寄贈されることが決まり、その願望はすべて幻になってしまったのである。同大学の戸山図書館では「さらば、三朝庵!」として、今月20日まで資料が展示されるほか、実際に三朝庵で使用されていたテーブルと椅子を「閲覧席」として再利用することを決めている。
ひとまず、店の記憶は末永く残るということで納得するしかないのか。ただ、大学図書館なので関係者しか入れないのが口惜しい。
(文=大居候)
ああ、カツ丼発祥の地はもう復活しないのだ……三朝庵の資料が早稲田大学へ寄贈のページです。おたぽるは、その他、図書館、グルメ、早稲田大学の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!
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