『アリスと蔵六』10話 紗名のモシャモシャ大ピンチで大観覧車出現、衝撃展開を原作と比較しながら解説

■モシャモシャだらけ

 紗名は終始モシャモシャしっぱなしだった。
 この「モシャモシャ」は、彼女自身わかっていない曖昧な感情の総称。今までもずっとなんのことか説明されていないが、以前のモシャモシャと今回のモシャモシャが違うのは、間違いない。

 10話のモシャモシャのうちのひとつは「善悪の判断のつかなさ」のようだ。
 羽鳥は人の心を勝手に操った。それは断罪してもいいものなのか。事情があるんじゃないだろうか。紗名は結局モシャモシャしちゃったので、羽鳥を叱ることができなかった。
 こういうモシャモシャは、大人にも答えの出せないものだ。ただ、紗名は大人と違って「頭を切り替える」「視点を変える」ことができないから、感情が渋滞し、パニックを起こしてしまっている。

「子どもが帰れねえで困ってるんなら、迎えに行くのが大人の役目ってもんだろう」

 紗名たちを探しに立ち上がった蔵六のセリフ。
 行方のみならず、紗名と羽鳥の心のことも指しているような、頼もしいセリフだ。
 6話で迷子になった紗名を、蔵六が探しに行ったのともシンクロする。

「そういう時は前みたいに俺を呼べ」

 原作よりも事件が複雑化したアニメ版。これ、まとまるんだろうか。
 まあ蔵六がいれば大丈夫かな。ただのじいさんなのに、いるだけで安心がハンパじゃない。

(文/たまごまご

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