『アリスと蔵六』10話 紗名のモシャモシャ大ピンチで大観覧車出現、衝撃展開を原作と比較しながら解説

──このアニメを見ると、深夜にクレープが食べたくなるから困る。Blu-ray-BOXの宣伝が蔵六と内藤のダブルCV:大塚おっさんコンビでときめいたたまごまごが、『アリスと蔵六』(TOKYO MX)を全話レビューします。*ここまでのレビュー

『アリスと蔵六』10話 紗名のモシャモシャ大ピンチで大観覧車出現、衝撃展開を原作と比較しながら解説の画像1 先週(9話)はこんなお話。アニメ『アリスと蔵六』公式サイトより

10話「小さな女王」紗名・イン・ワンダーランド

「私はモシャモシャするのが大嫌いなんだ!」

 原作・今井哲也、監督・桜美かつし、J.C.STAFF制作のアニメ。頑固爺さん蔵六(演:大塚明夫)の元にやってきた、妙な力を持つ少女・紗名(演:大和田仁美)を巡る物語。
 人の想像力を奪って操ることができる能力者の敷島羽鳥(演:内田秀)。彼女は自分が「悪い魔女」になったと思い込み、引きこもってしまう。それを心配していた親友の美浦歩(演:高橋未奈美)の目の前に、突然現れたチェシャ猫。歩は不思議な空間に落下してしまう。

 穴の底「ワンダーランド」には、赤の女王の格好をした紗名がふんぞりかえっていた。羽鳥と歩が人を操っていたと考え、こらしめようとしていたのだ。
 歩が元の世界に戻ってから、次に紗名が捕まえようとしたのは、羽鳥。時計ウサギにワンダーランドに誘い込まれた羽鳥は、自分の能力を発動させる。その途端、紗名が作ったお城は崩壊。「ワンダーランド」が暴走しはじめた。
 現実世界では能力を発現した人間が多発し、町のど真ん中に観覧車が現れ、非常事態になった。一条雫(CV:小清水亜美)と蔵六たちは、紗名と羽鳥の救出に向かう。

■ワンダーランド大暴走

 急激に話が展開したので、何が起きているのか、原作とどう違うのかを簡単に整理。

・紗名たちはどこにいるのか
 紗名がいるのは、かつて研究所で封印されていた「ワンダーランド」。紗名の想像力によって成長する空間であり、「ワンダーランド」が紗名という疑似人格を生み出した……というのが、現時点まででわかるアニメ版の表現。なので「ワンダーランド」は「場所」というよりは、紗名をも含んだ「現象」の方が正しい。
 元々「ワンダーランド」は研究所が管理していたが、ミニーC(演:能登麻美子)の事件で研究所は崩壊。その後一条や山田がいる内閣情報調査室が管理している。

・羽鳥が能力を使ったら崩れた理由
 羽鳥の「想像力を奪う」力は、紗名の「想像力で生み出す」力と完全に相殺することは、原宿の事件で判明済み。紗名と羽鳥がいた落書きのお城は、「ワンダーランド」内の、紗名が生み出した空間。相殺が起きたことで、紗名の作った空間だけが崩壊。成長中の「ワンダーランド」にはひずみが生じ、2人は「紗名の理解の範疇にない場所」に放り出され、外に出られなくなった。ちなみに、時計ウサギやチェシャ猫も「ワンダーランド」の産物。

・あの観覧車なんなの?
「ワンダーランド」は生物のような「現象」のため、あちこちに興味を示す。その際に外に開く窓のようなものが、「アリスの夢」になった人間が力を使う時に出て来る「鏡の門」。
 今回は2人が起こした異変で「ワンダーランド」が覚醒し、多数の人が無意識のうちに「アリスの夢」化した。そのうちの一人がたまたま観覧車を出したっぽい。
 原作では、同時多発「アリスの夢」化は全く別の出来事として起きており、羽鳥たちが困っている時にすでに多数の「アリスの夢」が存在。紗名と羽鳥のやり取りは無関係だったので、アニメ版の方が事件は深刻になっている。

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