歯車の機能美と可愛いキャラがガッチリと噛み合うアニメ『クロックワーク・プラネット』、長澤剛監督インタビュー!

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―― 自動車や飛行機一つとってもそういうご苦労があって、物語の設定や世界観が非常に複雑であり魅力的なところですが、かみ砕いて説明するのは映像の力がかなり酷使されたのかなと思うのですが。

長澤 たしかに情報量が多いし、そこも魅力ではありますが、TVアニメは残念なことに放送時間が限られています(笑)。観てくれる人をできるだけこの世界に引き込めるようにスピード感を意識しながら、画で説明していれけばと思いますね。

 過剰に説明を入れるだけではなく、テンポのあるスピーディーな展開を心がけつつ、しっかり物語を伝えていくことができればと。もちろんその中で見応えがあるビジュアルを作れればいいなと思っています。

―― 原作小説もコミック版も、展開がスピーディーで、テンポがよい作品ですよね。

長澤 そうですね、会話のテンポもいいですし。ただ、アニメだとキャラがしゃべっていれば間が持つというのはあるんですけど、会話だけだと動きが少なくなると思うんですね。少し切り上げながら動きを優先してしまうところもあります。テンポよく物語を進められればと思います。

―― 原作はライトノベルでは珍しい共著という形態を取られている作品です。その分、世界観設定なども深そうですし、しかも榎宮祐さんはご自分でもイラストを描かれます。提供される資料も多そうですが、原作のお2人とはどんなお話をされたんですか?

長澤 資料はかなり膨大な量を拝見しました、文字もイラストもセットで。それはやっぱりもう「なるほど」と、大変参考になりましたね。榎宮さんは非常に細かく設定を作られる方なので。まずはそこを理解するところから始めまして。

 すべてを作中で説明し切れるわけではありませんが、土台にちゃんと設定があれば、なぜこのキャラクターがこの場面でこういうセリフを口にしたのか? という部分が理解しやすくなります。そういった点では非常に助けていただきました。

 また暇奈さんには毎回本読み(シナリオ会議)やアフレコにも出席していただいていますので、アフレコ中に、セリフの齟齬を指摘いただいたり、あるいはその場でちょっとセリフを考えてくださったりとか大変助けていただいています。原作のキャラクターから外れず、楽しみにしている原作ファンの方にも、納得していただけるようなものになっていると思います。

■「ナオトとマリー、2人で1人の主人公と思ってもらえれば」

―― キャラのセリフというところで、リューズの罵倒というか毒舌も楽しみにしている男性ファンもかなり多いと思います(笑)。キャストさんがたの演技やその手応えなどをお伺いしたいのですが。

長澤 そうですね(笑)。まず順を追ってお話すると、主人公のナオトは、僕の希望としてはもともと男性よりも女性キャストがいいなと考えていたんですよ。マリーも小柄ですけど設定上ではナオトの方が背が低くて体重も軽いとなっていまして。そこで主人公然とした凛とした少年の声よりも、むしろ女性っぽい少年声がいいだろうなと。

 悪口を言っても、受け取る方に心地よく聞こえてくるような感じの女性がいいのかな、さらに言えばあまり少年の声をやっていない役者さんの方が、新鮮味があって面白いじゃないかなと。

―― 難しそうなリクエストですけど、南條さんがそういうところにうまくハマったと。

長澤 贅沢な話ですがたくさんの方にオーディション形式でやっていただいて、そういった中で南条さんは最初のイメージに近かったと思います。

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