歯車の機能美と可愛いキャラがガッチリと噛み合うアニメ『クロックワーク・プラネット』、長澤剛監督インタビュー!

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―― そしてヒロインであるところのリューズですが、ちなみに彼女は手書きなんですか。

長澤 はい、基本的にはそうですね。ただ、ナオトが彼女を修理するシーンでは、体内の歯車は時計仕掛けですから、3DCGになりますけど……アンクルも含めて、アクションシーンが大変ですけど、頑張ってます(笑)。

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―― ハルターさんはどうですか? こういう大人の男性が、主要キャラ4人の中の1人というのも、『クロックワーク・プラネット』のいいところだと思いますが。

長澤 いやーハルター、いいですよね、マリーの保護者的存在。ハルターから見れば自分が叶えられなかった夢を叶えてくれるんじゃないかという期待を持ってマリーの成長を見守っているというキャラクター。まあお父さんみたいな存在なんですけれども。

 だからといっていつも保護者面しているわけじゃなくて。マリーも結構ハルターのことを足蹴にしたりするんですけど、ハルターはそれを猫がじゃれているようにとらえている感じですかね、マリーを大きく包み込むような感じで、決してマリーの行動をハルターが決めている訳ではないんです。

 マリーの行きたい方向に俺がついていってやるっていう、後ろから見守る非常に大きい存在なんだろうなと。これもネタバレですけど途中ハルターがいなくなるときもあるのでその時マリーはどうするかっていうのも、楽しんでいただけるといいかなと思うんですけど。

―― アンクルはいかがですか? 彼女は途中からの登場なので、説明が難しいところですが。

長澤 原作を読んでいただいてる方にはもう分かっていると思うんですけど、たしかになかなか難しい存在なんですよ。可愛いキャラクターなので受け入れてもらいやすいんだろうなと思いつつ、あざといって言われちゃうかもしれない。でも僕はあざといキャラクターが大好きなのであざとく可愛くしちゃうんですけど(笑)。

 非常に可愛いキャラですし、彼女には王道的な展開が待っていますから。ベタかもしれませんけど、最後にはやっぱり観ている方々に気持ちよく受け入れてもらえるような形になるといいかなと。

―― ビジュアル的に見栄えのいいキャラですから、原作読者の期待も高そうです。

長澤 当初は凶悪な登場の仕方をしますから、そのギャップに萌えていただければと。獣のように力づくで迫ってくるアンクルから、本来のアンクルの姿になった時に、切ない心とか背負わされたものを感じ取ってもらえるといいかな。

■「ナオトとリューズ、ナオトとマリー、2つのドラマに注目してください」

―― OP主題歌をfripSideさんが歌うということで、期待していたファンも多いと思いますが、OPの仕上がりについてお聞かせください。

長澤 fripSideさんなんで、すごくスピード感とリズム感があって、ワクワクさせるような期待感を持たせるような感じの楽曲になってます。映像のOPももちろんそれに負けないような感じでスピーディーで展開が速くてっていう形になると良いかなと。

 歯車や時計にこだわった世界観をまず見せて、それに皆さんを引き込むことができればと――といいつつも、雰囲気重視というよりはどちらかというとテンポ重視で、次にこの作品がどういうふうに展開していくのだろう、この先どうなるんだろうっていうような部分を入れて、ワクワクしてもらえるような感じになると良いかなって。

 逆にED(After the Rain)の方はものすごく雰囲気がある曲なので雰囲気重視ですね。世界観=歯車、時計をしっかり使って。千年たって時計が止まりそうだ、この惑星がだんだん死にゆく終末観の中で、主人公たちはそれをいかに打破してゆくかという物語なんですけど、そのキーワードとなる終末感を盛り込みながら、雰囲気を見せていくEDになるんじゃないかなと思っています。

 あと劇伴にもちょっと触れますと、兼松衆さんにお願いしています。もう僕が期待している以上に素晴らしい劇伴があげていただいて大満足です。それに音楽でも時計とか歯車というものを中心にしていまして……難しいのはこの作品の中で電気はご法度だということなんですよね。

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