「『ラディアン』は、ページの開き方も吹き出しも日本のマンガと一緒です」と原。続けて「『ラストマン』の開き方はバンドデシネと同じで、スタイルはバンドデシネとマンガの中間ぐらいです。マンガが好きだと巻頭カラーをやりたくなるようで、そうしたところの影響も見られます」とコメント。
「『少女・ザ・ワイルズ』はLINEマンガで、元は縦スクロールで読んでいくものなんですが、日本語版はコマ割りを施してるんです。日本のマンガより間の取り方が違うなと思うんですけども、それでも面白く読めます」と解説。また「韓国は今ほとんど紙媒体がなくなっていて、まず電子で連載してヒットしたら紙になるってスタイルです。電子なのでオールカラーで描く場合も多いです」と、現地の事情にも触れた。
なおインドネシア・中国・台湾の作品は、いずれも電子書籍である。原は「翻訳以外でもお金がかかったりしますが、やっぱりマンガは紙で見たいって思っちゃうんですよね。それでも電子書籍で新しい作品が出始めてて翻訳のリスクが減っていて、そうしたところから色々と変わっていくのかなと思ってます」と話を終えた。
今回5回目となるガイマン賞2016は、昨年の9月1日から今年の8月31日までに出版された作品が対象(電子書籍含む)。投票期間は10月1日から11月30日までで、投票は主催3館のほか、ジュンク堂書店池袋本店、紀伊國屋書店新宿本店別館、書泉グランデ(神保町)、青山ブックセンター六本木店、今野書店B1コミック店(西荻窪)、進駸堂中久喜本店(栃木県小山市)、明屋書店イケヤ高林店(静岡県浜松市)、明屋書店イケヤ湖西店(静岡県湖西市)、恵文社一乗寺店(京都)にて行える。
(取材・文/真狩祐志)
■ガイマン賞
http://gaiman.jp/
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