このテーマで2冊目が出るなんて、どれだけ日本はレベルが高い国になったのだ。
マニアックなテーマを追及し続けるキルタイムコミュニケーションのアンソロ『性転換して孕まされてボテ腹エンド!2』を読んで、空恐ろしさを感じた。
すでに多くのエロマンガユーザーが知っている通り、性転換(あるいはTSF)ジャンルでは独走状態といえるキルタイムコミュニケーション。性転換ジャンルそのものが、一種の極北ともいえるジャンルなわけだが、孕ませ要素の追加は、そのさらに上級編といえる。
おおよそ、このジャンルは女の子になって、男ではあり得なかった気持ちよさ、男や触手、異形などに好き放題に弄ばれるマゾヒズムが興奮のポイント。男→女になるという展開を加味することで、読者の側はよりシンクロして楽しむことができるというわけである。
そこに、孕まされるという要素を加えることで誕生するのは、よりディープなマゾヒズムであるといえよう。おそらく2014年に発売された前作で、性転換のさらに先をいく快感に多くの読者が「目覚めた」ハズである。
しかし、そこまで行き着くのはかなりの上級者のみ。2年の時を経て、2冊目のアンソロが刊行に至ったということは、上級者が増えているということだろうか。
そんな、満を持して誕生した本作だが、やはりキルタイムコミュニケーション。前作に負けず劣らず濃い作品が目白押しだ。
まず、そのレベルの高さに驚かされたのは表紙も担当している、いちよんよん氏の作品「ローパークエスト そしてボテ腹へ……」。
前作では、エロコスを着たら女体化してしまった主人公が、コスプレ会場で輪姦された挙げ句にコスプレ出産コスROMを撮影されてしまうというトンデモ展開で魅せた作者。今回は、ファンタジーな世界観でひたすら触手に卵を産み付けられてしまう物語を描く。この作品、実用シーンもさることながら、物語の構成が秀逸だ。ラスト2ページで主人公の冒険者は、女体化+ボテ腹なのに日常に戻っているのである。そして、仲間の冒険者は「ついこないだ女に化けちまったらもう母ちゃんかよ」と、完全に女として日常に受け入れられてしまっているのである。
このわずかなシーンが、読者の多くが抱いているであろう「女の子になりたい」という願望を、さらに刺激してくれるのである。まだこのジャンルでは作品数の少ない、いちよんよん氏だが、さらに多くの作品を描いて欲しい作者である。
ほかの収録作もいずれもハイレベルだが、その中で注目したいのが零罰「神罰直撃!可愛い娘にされてよがらされるオレ」だ。この作品、レイプ犯が神罰で女にされてしまう作品。
ありそうでなかった物語ではあるが、女にされてからの展開が秀逸だ。何しろ神罰ということで、出会う男たちすべてにレイプされてしまうのである。つまり、道を歩いているだけで即肉便器にされてしまうというわけ。
それどころか、家に引きこもっても集金やらなにやらがやってきて、ひたすらレイプされ続けるのである。その合間に、いくつかのコマで描かれる、こないだまで卑劣なレイプ犯だった男が、被害者としてどん底な気分で泣いてるシーンがまた秀逸なのである。
いかに興奮するスイッチをオンにするか、けっこう上級者向けな本作。だが、あちこちに「目覚め」させる要素は入っているので、食わず嫌いの人にも挑戦してほしいものだ。
(文=ピーラー・ホラ)
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