ちばてつやの隠れ名作『風のように』がクラウドファンドでアニメ化! 主人公に“みなし子”が多い理由は?

1605_chiba_01.jpgちばてつや

 ちばてつや先生といえば、漫画界の巨匠中の巨匠。『あしたのジョー』『のたり松太郎』などの長編漫画だけでなく、石ノ森章太郎や赤塚不二夫ら「ときわ荘」メンバーとの交流を綴った短編『トモガキ』は映画『バクマン。』(15)のクライマックスシーンの元ネタになるなど、実に様々な作品を発表し続けている。1969年に「週刊少女フレンド」に掲載された読み切り短編『風のように』も隠れた名作のひとつ。40年以上の歳月を経て、アニメ制作会社エクラアニマルによって40分の短編アニメーションとなった。テレビシリーズや劇場版としてアニメーション化されるのは、どうしても長編作品(もしくはキャラクタービジネスしやすい作品)に偏ってしまうため、こうした埋もれた短編にスポットライトを当てる試みはファンにとってはうれしい限りだ。

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『風のように』は山村で祖母と2人っきりで暮らす少女・チヨが、ふらりと現われた不思議な少年・三平と心を通わせるハートウォーミングなストーリー。養蜂業を扱ったエコロジーな内容で、ハチの大群が山村を襲う序盤は昆虫パニックものさながらのスペクタクルシーンとなっており、三平が村の子どもたちと触れ合う様子は宮沢賢治の童話『風の又三郎』を彷彿させるなど、見どころの多い40分間となっている。

 本作の製作に2000万円を要しているが、そのうち300万円はクラウドファンディングによって賄われている。予想額の1.5倍が集まったそうだから、ファンにとっても待望のアニメ化だったことがうかがえる。5月7日、クラウドファンディング出資者を招いての完成披露上映が新宿プーク人形劇場で行なわれた。上映後には原作者のちば先生に加え、ちば作品の熱烈なファンである漫画家・石川サブロウ、村上もとか、ちば先生のアシスタント歴もある川三番地の各氏が登壇してのトークショーも開かれた。中でも会場に集まったファンからの質問に、ちば先生が真摯に答える姿がとても印象に残ったので、ちば先生のコメントを紹介したい。

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