「山田花子思い出した」「底知れぬ不安感に襲われる」 13歳でマンガ賞受賞、その後精神病院に入院したマンガ家のエッセイマンガがキテる!?

1510_mitikusa.jpgトーチweb『みちくさ日記』公式サイトより。

 今月9日、『みちくさ日記』(リイド社)というノンフィクションマンガが刊行され、大きな反響を呼んでいる。来月6日には、作者のサイン会&トークショーも開催予定で、ゲスト出演者に疑問の声が上がりつつも、興味を示すマンガファンは多い。

 13歳の若さで「ちばてつや賞」を受賞し、マンガ家デビューを果たすも、精神病院に入院することになった道草晴子氏。『みちくさ日記』は、2014年10月より「トーチweb」で連載されていた同タイトルを、一冊にまとめた4コマ風エッセイマンガである。その内容は、病院から通う学校生活、農作業に盆踊り、ボクシング部入部、デイケアで輪投げの日々、元カレの逮捕、出所、プレハブ暮らし、新しい診断、脱腸、恩師との再会……など、一般の人には想像しがたいハードなもの。

 また、マンガの要となる絵も決して上手とは言えず、おまけに読みづらい。しかし、それこそが味であり、物語の恐怖感や不安感を倍増させ、読み手を引き込ませる。

 それを証明するかのように、同作を読んだ多くの著名人が称賛。道草氏の道を開いたとも言える、『あしたのジョー』(講談社)などで知られるマンガ家・ちばてつや氏も「漫画描くのやめないで頑張って、偉いぞ!」と、マンガ家冥利につきる言葉を送っている。

「トーチweb」連載時には知らなかったマンガファンも、単行本刊行をきっかけに同作を知り、「もっと読みやすければ読みたい」「色々と汚い」などの声がありながらも、「落書きにしか見えないけど、こういうのが才能なんだろうな」「リアルバクマン。」「えりなとか個人名がたくさん出ているところがすこし切ない」といった、興味を持つ声が多く上がっている。

 ただ、作風もあってか「山田花子かよ」「山田花子思い出した」「山田花子のような道を辿りそう」など、1992年に投身自殺を図り他界した、自身のいじめ体験を自虐交じりに描いたマンガ家・山田花子氏の名を挙げる声も目立つ。しかし、それだけに突如として現れた“21世紀の山田花子”に期待を寄せているようにも思われる。

 来月6日には東京の下北沢のカレー店・茄子おやじにて、刊行を記念したサイン会&トークショーも開催。イベント定員は20名と狭き門ではあるが、抽選対象は「トーチweb」の公式Twitterアカウント(@_to_ti)をフォローし、単行本の好きなページを撮影した画像と作品の感想をツイートするだけという簡単なものなので、興味があれば参加してみるといいかもしれない。なお、同イベントにはミュージシャン・曽我部恵一もゲスト出演。「なんで曽我部が?」「曽我部、何やってんだよ」といった声も見られたが、何を隠そう曽我部も『みちくさ日記』を「素晴らしい」と絶賛する1人である。自然とトークにも花が咲くのではないだろうか。ドゥフフ!

みちくさ日記 (tourch comics)

みちくさ日記 (tourch comics)

tofubeatsからも称賛の声!

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