深夜アニメになかったゆったりした展開に癒やされてほしい 『ふらいんぐうぃっち』奈良駿介プロデューサーインタビュー

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■風景が美しく、かわいいキャラを描けるJ.C.STAFFに制作を依頼
 制作はJ.C.STAFFが担当。VAPとしては、この『ふらいんぐうぃっち』が初のタッグとなった。今回、あえて依頼した裏にはどのような意図があったのか? 制作スタッフを固めるまでの流れも含めて聞いた。

── VAPさんはJ.C.STAFFさんとは初めてのお仕事になりますね?
奈良 今回、J.C.STAFFさんにお願いしたのは、弘前の自然の風景を綺麗に描いて、自然の中の光などきれいに見せることができるスタジオがいいと思ったからです。また、主人公の木幡真琴や、一緒に暮らす又従姉妹の小学生・倉本千夏の魅力によるところも大きいので、キャラクターをかわいく描いてほしい。J.C.STAFFさんなら両方できると思いました。
── 桜美かつし監督は、長い間J.C.STAFFの屋台骨を支えてきた方です。
奈良 桜美監督に最初にお会いした際、原作をしっかり読んでくださっていて、この作品をどのようにアニメ化していくか? という方向性もかなり近いものがありました。
── 桜美さんというと、『よみがえる空 -RESCUE WINGS-』では、救難ヘリコプターを迫力満点に飛ばしていた印象が強いです。『ふらいんぐういっち』でも、ほうきに乗った真琴を大空でギュンギュン飛ばす独自の空中シーンがあるのかも、と考えたファンがいたかと思うのですが。

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奈良 それは原作のイメージから外れてしまいますからね。空を飛ぶシーンはふわっとした無重力感が出るイメージです。1話では、ほうきに乗った真琴が軽く飛んだときに、周囲に風が起きてほうき売り場の値札の紙がたなびき、水たまりの水面が揺れるなど、桜美さんが細かく表現しています。
── では、「魔法少女もの」にあるような派手な演出は……?
奈良 入れないようにしました。原作の石塚千尋先生と話をしたときに、「もし、“魔女が現実の世界にリアルにいたら……”という部分を大切にしてほしいです」という要望がありましたので、アニメでもその点は大事にしています。もともと、『ふらいんぐうぃっち』の魔法は科学実験に近い感じで、ちょっと煙が出る程度ですからね。
── シリーズ構成に赤尾でこさんを起用したのはどんな意図があったんですか?
奈良 赤尾さんに担当していただいたのは、女性に書いていただいたほうが真琴たちの会話がリアルになると考えたからです。「日常を生きる普通の女子高校生の会話を膨らませる」方向でお願いしました。
── 重要な役割となる背景を担当する美術監督には、奥村泰浩さん(ムーンフラワー)が起用されました。どのような経緯で決まったのですか?
奈良 「かっちりとすべてを描き込んだ背景より、優しく温かみのある画面作りをしたい」と話したところ、J.C.STAFFさんから「ムーンフラワー」さんをご紹介いただきました。想像以上の仕上がりで良かったです。

アニメ「ふらいんぐうぃっち」オリジナル・サウンドトラック

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