シリーズで初めて女子チームが登場したことでも話題になった『FIFA 16 ワールドクラスサッカー』だが、新たな出荷分とアップデートで異例の修正が加えられることになるようだ。その修正とは、ある1人の選手をゲームから“除名”することである。
■アダム・ジョンソン選手が『FIFA 16』から削除される
日本では昨年10月に発売されたシリーズ最新作『FIFA 16 ワールドクラスサッカー』だが、本作から削除されるのは、元イングランド代表FWでイングランドプレミアリーグのサンダーランドに所属(現在は契約解除)のアダム・ジョンソンだ。
彼は昨年3月に、15歳の少女に対する淫行容疑で逮捕されていたのだが、これまで刑が確定せず裁判が続けられていた。しかし先頃の裁判で有罪が宣告され最高で10年までの懲役刑が課されることになった。
逮捕された時点からサッカーファンのみならず、セレブのゴシップとして世を賑わせていたのだが、少女が彼のファンでありメールのやり取りから発展した事件であることから、これまではあまりたいした罪にならないと見られていたようだ。事実、逮捕後にも関わらず所属チームのサンダーランドとの契約更新も行なわれていたのだ。
最初は少女の手を握ったり抱擁(ハグ)しただけだと主張していたジョンソンだが、裁判が進むうちに少女の身体を撫で回したりキスをしていたことなどが次々と明らかになり、今回、未成年に対する「性的行為」で実刑が確定したのだ。もちろんサンダーランドとの契約も解除された。
この一件に思わぬ巻き添えをくうかたちになったのは、彼も登場しているサッカーゲーム『FIFA 16 ワールドクラスサッカー』を販売しているエレクトロニック・アーツ。ゲーム内のジョンソン選手をどうするのかという話題がゲーマーから持ち上がってきたのだ。
これを受けてエレクトロニック・アーツは同タイトルから、アダム・ジョンソン選手を削除したと発表。しかしシステム上の問題からすべてのモードで同選手を削除するには時間がかかるようで、なるべく早く完全に削除するつもりであることを同社広報は「BBC Newsbeat」に伝えている。これも実名の選手が登場するゲームの予期できないリスクなのだろう。
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