「スライドダンパーはロマン」3Dプリンターでミニ四駆のボディを作る親子教室開催!! かつて夢中だったおじさん連中が懐かしむ！

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一般社団法人3Dデータを活用する会『3D-GAN』公式サイトより。

　2月27日・28日、2日間にわたり、徳島県三好市にある徳島大学のサテライトオフィス・にしあわ学舎で、ミニ四駆の親子教室が開催された。「3Dプリンターでマイミニ四駆を作ろう 親子工作体験教室」と銘打たれた同教室は、その名のとおり、3Dプリンターを用いてミニ四駆のオリジナルボディを作るという教室。この朗らかで温かな試みに、子どもの頃にミニ四駆に夢中になったおじさんたちからは、当時を懐かしむ声が上がった。

　1980年代後半、故・徳田ザウルス氏のマンガ『ダッシュ！四駆郎』で人気が爆発した、タミヤから発売されている小型電動機搭載の自動車模型・ミニ四駆。90年代に入り、こしたてつひろ氏の『爆走兄弟レッツ＆ゴー!!』（ともに小学館）で第二次ブームが到来し、2000年代に入ってからも、かつての社会現象が起こるほどではないにしろ、盛り上がりを見せている。

　このたび、徳島県で開催された「3Dプリンターでマイミニ四駆を作ろう 親子工作体験教室」を主催しているのは、一般社団法人「3Dデータを活用する会・3D-GAN」。「3Dデータを活用すること」を目的とし、過去にはテディベアやペットボトルキャップなどの体験教室を開いてきた。いずれも好評だったようだが、3Dプリンターのみならず、より具体的な動機と目的が必要と考えた結果、白羽の矢が立ったのがミニ四駆で、タミヤに企画を持ち込んだそうだ。

　15年5月に静岡ホビースクエアで第1回を開催して以降、全国で展開してきた同教室。2月27日・28日の教室に参加した三好市内外の小中学生と保護者34人は、「3D-GAN」メンバーの指導のもと、PC画面上でデザインを考えて、3Dプリンターを使い立体的なボディを完成させた。子どもたちは自作したボディを本体に取りつけて走らせ、歓声を上げて喜んだという。ちなみに、参加した中には女子の姿も見られ、うちひとりの小学校3年生の女子は「でき上がるまでがワクワク。世界でひとつのミニ四駆ができて嬉しい」と、嬉々として話したとのこと。

　とても微笑ましい上に、きちんとオフィシャルの了承も得て、親子参加という素晴らしい顔もあわせ持つこの教室に、ネットでは「随分懐かしいな」「いまのはスゲー進化してるぞ。誰か詳しく解説してくれ」「『コロコロ』（月刊コロコロコミック／小学館）で、また連載してるらしいな」「ハイパーダッシュ（モーター）まだあるん？」「速いやつって、大概デザインセンスないよな」「俺のアバンテJr.はクソ速えぞ！」「電池3本のヤツ（現・マイクロエースのアリイから出ていた、通称パチ四駆）でメッチャ速かったんだけど、速すぎてコースアウトした思い出がある」「ミニ四駆だけは当時から流行ってるのが謎だった」「スライドダンパー（安定性を高めるパーツのひとつで、コースの壁にぶつかる際、プレートが左右に動いて衝撃を吸収する）はロマン」など、昔を懐かしむおじさんの声が多く上がった。

『ダッシュ！四駆郎』でミニ四駆に魅了されたちびっ子も、いまでは30代～40代。幼少期に比べ、遥かにお金も使えるそうした層を中心に、05年頃に再発売された旧車種が受け、ミニ四駆の再燃が始まった。近年では、タミヤが12年に「ジャパンカップ」を再開したり、15年からは『コロコロアニキ』にて『爆走兄弟レッツ＆ゴー!!　Return Rccers!!』や、“コロコロおやじ”を自称する武井宏之氏の手により『ハイパーダッシュ！四駆郎』（すべて小学館）の連載が開始されたりと、かつての人気を取り戻しつつある。ちなみに、『シャーマンキング』（集英社）などで知られる武井氏が、中学生時代に「ミニ四駆デザインコンテスト」に応募した「ダッシュ3号流星（シューティングスター）」は採用され、『ダッシュ！四駆郎』に登場。商品も発売された。

　最高速は180キロ／hに達するという「エアロアバンテ」の1／1スケール実車まで登場するなど、本格的ブーム目前といった雰囲気が漂うミニ四駆。ロンドンブーツ1号2号・田村淳をはじめ、Kis-My-Ft2のメンバーやNEWS・増田貴久など、芸能界でも愛好者は多い。3月19日・20日には、東京都「タミヤ プラモデルファクトリー 新橋店」で8回目となる「3Dプリンターでマイミニ四駆を作ろう 親子工作体験教室」が開催されるので、乗り遅れないためにも、親子で参加してみてはいかがだろうか。

『爆走兄弟レッツ&ゴー!!』とかも、クッソ熱くて好きでした。