■芳しくなかった中国進出を挽回すべくインド市場に期待
急成長を遂げるインドのゲーム市場に特に注目しているのは欧米のゲーム企業各社だ。欧米のメジャーなパブリッシャーは参入障壁の高い中国市場でこれまで思っていたほどの成果をあげられず、Googleをはじめ撤退する企業も出ているほどだ。それだけに欧米のゲーム企業各社にとっては挽回をもくろむうえでもインド市場に対する期待が大きいようだ。
「Games Industry」の記事によれば、インドのモバイルゲーム市場の特徴としては、なんといっても圧倒的にAndroidが席巻していることで、ゲームアプリの売り上げの73%を占めている。スマホのハードメーカーではサムスン、ソニー、国内メーカーのマイクロマックスの3社の人気が特に高いということだ。
そしてインドで人気のゲームアプリがほぼ欧米のトレンドを反映していることも特徴だ。例えば2015年10月のダウンロード数トップ3は、『クラッシュ・オブ・クラン』、 『キャンディクラッシュ』、『クラッシュ オブ キングス』とそのまま現在世界中で幅広く楽しまれているグローバルなゲームが上位にランクしている。
すでにインドのモバイルゲーム市場への投資は実を結びつつあり、昨年にアメリカのベンチャーキャピタル、セコイア・キャピタルが出資して誕生したインドのモバイルゲーム制作会社「Octro」はカードゲームアプリの『Indian Rummy』や『Teen Patti – Indian Poker』などを相次いでリリースし、早くもインド国内で最も成功した制作会社に成長している。
またこれに負けじと、いわゆる“ボリウッド映画”の制作会社を母体とするゲームアプリ制作会社「Gamiana」は、インド系カナダ人ポルノ女優のサニー・レオーネをキャラクターに起用したカードゲームアプリ『Sunny Leone Teen Patti』をリリースして話題を呼ぶと共に、保守的なインド社会でちょっとした物議も醸しているようだ。ともあれまさに現在進行形で急成長を続けているインドのモバイルゲーム市場、日本の業界各社も手をこまねいてばかりはいきそうにない。
(文/仲田しんじ)
【参考】
・Game Sauce
http://gamesauce.org/news/2015/11/12/indian-mobile-game-revenue-estimated-at-150-million-in-2015/
・Games Industry
http://www.gamesindustry.biz/articles/2015-11-23-will-mobile-games-in-india-be-different-from-china
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