小泉今日子書評集に高評価! 一方、佐藤江梨子と前田敦子は……“アイドルと文章”の系譜

1511_koizumi.jpg中央公論新社 特設ページより。

 女優の小泉今日子が上梓した『小泉今日子書評集』(中央公論新社)が話題だ。小泉は2005年から10年間にわたって読売新聞書評委員を務め、日曜の読書欄に多くの書評が掲載された。その中から97本を厳選したのが本書だ。書評掲載中から、その文才は高く評価され、次は小説執筆を望む声もあるほどだ。

「女優がエッセイを記したり、本の紹介をすることはそれほど珍しいことではありません。ただ、タイアップが絡んでいたり、語りおろしだったりすることが多い。その点、『読売新聞』という媒体で、自分の言葉で書評を書いた彼女の実力に評価が集まるのでしょう」(書籍編集者)

 女優と書評といえば、佐藤江梨子も読書家として知られる。太宰治好きを公言し、太宰を原作とする映画『斜陽』にも出演。エッセイ集として『気遣い喫茶』(扶桑社)を出版しているが、あまり話題にならなかった。

「『気遣い喫茶』を読めばわかりますが、サトエリの文章は、良く言えば詩的、悪くいえば不思議ちゃんです。読書経験が豊富であることはわかるんですが、文学少女っぽさが抜けない。当時はアイドルがちょっと変わった文章を書いているくらいにしか扱われなかったのは残念ですね」(同)

 アイドルの書いた文章といえば『前田敦子の映画手帖』(朝日新聞出版)も記憶に新しい。過去の名作から最新作まであらゆる映画にまつわるエッセイと銘打たれるも、文章表現の幼さから「ただの感想文集」と指摘する声もあった。

「前田敦子の映画本に関しては、内容よりも、文章レベルからして確実に本人が書いているであろう、という点は評価されるべきでしょう。映画も見ない、本も読まないという若者が多い中で、これだけ観ているのも珍しいですしね。AKB48関連でいえば、哲学好きを公言する須藤凛々花の文章なども読んでみたいですね」(同)

 こうして見ると小泉今日子の書評集のクオリティの高さが際立つ。思えば彼女は、若い頃は今は亡き川勝正幸をブレインとしていた時期もある。川勝はポップカルチャー全般に通じた編集者として知られた。その影響か、小泉も書籍だけでなく、映画、音楽、演劇とカルチャー全般にも造詣が深かった。文筆活動へと仕事の幅を拡げるのは必然だったのだろう。
(文=平田宏利)

小泉今日子書評集

小泉今日子書評集

演技力も文才もあって綺麗とか……すごすぎる。

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