ピース・又吉が話題となる一方…映画『NARUTO-ナルト-』脚本など、直木賞作家と「ジャンプ」作品の深~い関係!?

150722_higashiyama.jpg直木賞作家となった東山彰良が脚本を務める劇場版NARUTO-ナルト- ブラッド・プリズン

 今月16日、第153回芥川賞&直木賞が発表され、お笑いコンビ・ピースの又吉直樹の『火花』が見事、芥川賞を受賞し、大きな話題を呼んだ。芥川賞では、羽田圭介の『スクラップ・アンド・ビルド』が同時受賞。また、直木賞には東山彰良の『流』が選ばれた。このニュースを受けて、直木賞作家となった東山に対しては、「またナルトの小説書いてくれよ」「ドラマ『デスノート』なんとかしてくれ!」と、喜びと激励の声が上がっている。

 というのも、東山はこれまで「週刊少年ジャンプ」(以下、ジャンプ)の作品に多く関わっているのだ。東山は、第1回「このミステリーがすごい!」大賞にて、小説『逃亡作法 TURD ON THE RUN』(受賞時のタイトルは『タード・オン・ザ・ラン』、東山魚良名義)で、銀賞・読者賞を受賞しデビュー。その後、オリジナル小説を執筆すると同時に、「ジャンプ」で連載されていたマンガ『魔界探偵脳噛ネウロ』の小説版『魔界探偵脳噛ネウロ 世界の果てには蝶が舞う』や、マンガ『NARUTO-ナルト-』のノベライズを執筆。こうした縁もあってか、『NARUTO-ナルト-』ではアニメ映画『劇場版 NARUTO-ナルト-ブラッド・プリズン』の脚本も担当し、好評を博した。

 今回の直木賞受賞には、「直木賞作家が人気漫画のノベライズを経験している時代になったのか」といった驚きの声もあるが、大衆文芸作品を対象とする直木賞ではエンタメ系出身の作家が受賞することは珍しくない。

「作家でアニメ絡みの仕事してたといえば、今までも真保裕一がいるだろ」「石田衣良とかもラノベ書いてるよな」といった声が上がるように、映画やドラマにもなった『外交官・黒田康作』シリーズなどで知られ、直木賞候補にも名を連ねた真保裕一はアニメ作品で文芸を担当し、『ドラえもん のび太の新魔界大冒険 ~7人の魔法使い~』などで脚本を執筆。『私の男』で直木賞を受賞した桜庭一樹は、アニメ化もされたライトノベル『GOSICK -ゴシック-』シリーズなどが有名だ。また、「池袋ウエストゲートパーク」シリーズでお馴染みの直木賞作家・石田衣良も、ライトノベル『SAKASHIMA -東島進駐官養成高校の決闘』を、小説・コミック投稿コミュニティ「E☆エブリスタ」で連載している。

 ネット上では、ほかにもメフィスト賞出身の辻村深月や、角川スニーカー大賞出身の冲方丁といった直木賞(ノミネート)作家の名前が挙がる。これからもアニメやライトノベル出身の作家が、直木賞を賑わせてくれそうだ。

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