アイドルカレッジ オーディション・ドキュメンタリーpart2

【アイドルオーディションの裏側】「遅刻する子はかわいくても不採用」 運営が見ている候補者の行動とは?

■“ファンに見えないところまで努力していたか”を評価

1502_idol07_s.jpg公開オーディションでメンバーたちが最後の投票を行う。

――一方で一部のクラスメイト(ファン)から、SHOWROOMの配信が不定期だったので、きちんとエンドユーザに届いていないのではという声が上がっているそうですね。

O氏 これは運営側の意見になりますが、中学生の候補者もいたので学校に行く時間帯にはできないというのがありました。お客さんが多く見ている時間帯とそうでない時間帯とでは、配信しても差が出てしまいます。でもそこも正直、運だと思います。若い子たちは年齢だけで有利なので、年齢の高い子たちはそこでどう伸ばしていくのか。もちろん、若い子たちは学校があるので、学校が終わってからでしか配信ができません。本来なら23時頃に配信した方が視聴者も多いので効果的ですが、中学生や未成年の候補者がいたので、どうしてもファンが見やすい時間には配信できないといった事情があります。

M氏 ただ、SHOWROOMの配信は強制的にやらせていたのではなく、自分のペースでやらせていたので、そこで候補者たちのやる気を見たかったというのもあります。自分を知ってもらうためにやることなので、スタッフが決めつけてやらない方がいいと思ったのです。実際、配信がバラバラになってしまったことについては反省点もあるのですが、候補者が思いつきでやっているのか、きちんと計画してやっているのか見ることができました。きちんとやっている子は次の配信日の予告もしていたんですよね。私たちも、次の配信の予告をするなら、放送が終わった後にTwitterで告知をしても、配信を見ていたファンがTwitterを見ているとは限らないから、できる限り番組内で告知をするようにアドバイスをしていました。それを彼女たちがどう捉えているのかを見ていましたが、本当にファンを増やしたいと考えている子は、きちんとやっていましたね。

O氏 こういう話は公に説明するところではないですからね。本当にやりたかったら必死にやります。最初は上手く配信できなくても、ノウハウを身につけていきますから。中には理由を付けてやらない子もいましたが、そういうところがスタッフにとっては大事なところで、見えないところがどこまでできているかというのが、評価に差がつくところです。

■比べられるのが嫌で耐えられないならそこまでの子

――最後のファン投票では、候補者が全員見ている前でひとりの子を選ばなくてはいけないのが酷だというファンの声もありましたが、この点についてはいかがですか?

O氏 アイドルである以上、パフォーマンスをみんなにみせていくという点ではそこは避けられないですよね。

M氏ファンが投票しづらいという部分もある面、今後は個別握手会などもあるので、そこも現実として受け止めなければ行けないというのがあります。

O氏 人気順が中盤以降のメンバーに多いのですが、ファンの人数が少ないと「自分はここにいていいのか」と悩む子がいるんです。運営がよいと言っているからその子がいる訳なのですが。人気がないから足を引っ張っているのではないかと考えたりして、卒業してしまうメンバーも多くて。そういうのを耐えるのもアイドルとして大切なことなので、今回の投票もその下積みになったと考えています。比べられるのが嫌で耐えられないなら、そこまでだと思うんですよ。

M氏 アイカレのファンの方々はみんな優しいのでつらかったと思いますが、一方で、最後に投票箱を持って投票の呼びかけができたことは、企画を知らなかったファンも、本人と投票箱があったので参加しやすくなるはずという狙いがありました。

O氏 また、オーディション候補者本人に投票箱を持たせることで最後まで自分で努力ができる、自分を見てもらってアピールができる場があるというのはよかったと思います。

M氏 SHOWROOMやTwitterでやり取りしていた人と会える場所を設けたという狙いもありますね。

O氏 せっかく時間を使ってまで自分のことを見てくれたファンに、お礼を言えずに終わってしまうのもお互い寂しいので。最後に、自分を応援してくれた人と会える機会がファン投票であったというのも、双方向のやり取りができるSHOWROOMの配信を利用したオーディションの特徴を活かした企画だったのではないかと思います。

* * * * *

 オーディションというと、容姿をはじめ、歌やダンスのパフォーマンス力、表現力などばかりが評価対象と考えてしまうが、運営サイドが重視していたのは、実は遅刻の有無やアドバイスを活かしているかといったオーディションに取り組む姿勢だったということが今回の取材でわかった。これからオーディションを受けようとしている人は、ぜひ参考にしてほしい。

次回は、ステージデビューした新メンバー3人のその後を追ったレポートをお届けする。
(取材・文/桜井飛鳥)

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