オタク受け要素を全部盛り!!『龍ヶ嬢七々々の埋蔵金』 深夜アニメ第1話全レビュー!!【10日(木)編】

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　4月より放映開始された深夜アニメの第一話をレビューして、オススメ作品をコンセルジュする連載「深夜アニメ　闇夜の千本ノック」！　※放送日などは全国ネット及びTOKYO MXに準拠します。

■『龍ヶ嬢七々々の埋蔵金』
第1話「勘当されて島流し」

『龍ヶ嬢七々々の埋蔵金』公式HPより。

　KADOKAWAファミ通文庫刊、鳳乃一真の原作小説を亀井幹太監督とA-1 Pictures制作によってアニメ化。

　学生特区のある人工学園島・七重島を訪れた八真重護は、父親に勘当されこの島にやってきた高校生。紹介された下宿先の激安アパート「幸せ荘」202号室には何故か先客の女の子が？　実はこの女の子・龍ヶ嬢七々々は、10年前に何者か殺され地縛霊となっていたのだ。七々々が島のあちこちの遺跡に隠した『七々々コレクション』を集めれば、七々々の殺害犯が判るという。重護は冒険部に入部し、コレクションを取り戻そうと決意したが……。

『ピンポン』とはガラリと変わった、ラノベ原作の美少女ものという、いかにも深夜アニメらしい作品が今期ノイタミナ後半枠。

　まず気がつくのは作画レベルの高さ。原作イラストの赤りんごさんのテイストを、キャラデザ担当で『俺の妹がこんなに可愛いわけがない。』のオープニング作画監督や『ロボットガールズZ』キャラクターデザインなどを手がけた川上哲也さんがブラッシュアップ。新作の中でもかなりのクオリティに感じます。登場する美少女キャラの中でも、注目株は褐色の肌の“男の娘”星埜ダルク。その筋の趣味の方には、垂涎の注目株だと推薦します。

　細かなネタとしては、七々々がオインラインRPG『ファンタシースターオンライン2』をプレイしているのがチラリと映ったり。これは劇中協力としてSEGAクレジットされているためで、今後もさまざまなゲームが登場してきそうです。

　ストーリーの核になる部分として、実は七重島の開発プロジェクトに七々々が深く関わっており、彼女の殺害の裏には大きな闇が潜んでいそうな雰囲気。この謎解きをいかに見せるかが今後の展開の中心になりそう。

　トータルな印象としては、『ピンポン』と別な意味で“深夜アニメの最先端を総括する作品”なのではないか、という感じを受けました。常勝時代の読売巨人軍を思わせるオールスタースタッフをノイタミナが集めて作り上げる、オタク受け要素すべて盛り込んだ鉄板のこの1作。有象無象の三下萌えアニメはもういらない、アニメ界の最強集団アベンジャーズが放つ「世界よ、これが深夜アニメだ！」という完全爆勝宣言。それがこの『龍ヶ嬢七々々の埋蔵金』なのではないでしょうか。

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『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』『ガリレイドンナ』

（文／出口ナオト）

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