朝ドラ史上初？ 『ごちそうさん』に腐女子登場で話題騒然

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　3月18日の第140話で、ふ久と諸岡、その息子・大吉が疎開先から帰ってきて、実家でしばし団らんするのだが、泰介が大吉に野球のボールを見せている際にも、また妄想スイッチが入ってしまうのだ。しかも、今回は泰介と諸岡ではなく、なんと泰介と生後間もない自分の息子の大吉を見て、「おじさん、僕おじさんのミットにズドンしたいでちゅ」「大吉……」と妄想を繰り広げるのだ。自分の夫や兄弟で妄想するのもすごいと思うが、まだしゃべれもしない赤ちゃんの息子でさえ妄想の対象にしてしまうのは、本当にすごい。泰介と大吉を笑顔で眺めるふ久の顔は、決して微笑ましいという目で見る母親としての顔ではないはず。

　しかし、大吉と泰介でも妄想できるなら、ふ久は諸岡が好きで結婚したというわけではないのかもしれない。むしろ、重要なのは泰介であって、ふ久が好きなのは泰介なのか、もしくはふ久にとって泰介が“萌えの泉”なのか……。

　普段無口で何を考えているかわからないふ久だから、もしかしたら彼女の頭の中にはもっとすごい妄想が渦巻いている可能性もある。“見えない力”だけでなく“見えない絆”にも興味を持っていたふ久。視聴率以上の大きな足跡を、朝ドラ史上に刻んだことはまちがいない。
（文／田口いなす）

 
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