『黒子のバスケ』脅迫事件を追い続けた昼間たかしがトークイベントを前に激白!

1312_hiruma_text.jpgルポライターの昼間たかし氏。

 ついに容疑者が逮捕され、事件解決に向けて新局面に入った『黒子のバスケ』(集英社)脅迫事件。10月に犯人から「指名」を受けた雑誌「創」(創出版)編集部では、ちょうど事件を扱うイベントの真っ最中に容疑者逮捕の第一報が流れるという偶然に遭遇した。そして、今週末の21日には、本サイト及び姉妹サイトの「日刊サイゾー」を中心に「創」誌上などなど、さまざまな媒体で事件を追ってきたルポライターの昼間たかし氏が、忘年会を兼ねたトークライブを開催予定だ。

 今年のさまざまな総括を行うという触れ込みだが、やはり直近の『黒子のバスケ』がテーマになるのか? 昼間氏に尋ねた。

 こちらの問い合わせに対して、昼間氏の話はひと味違った。

「もちろん、今年取材したさまざまな出来事を総括する中で『黒子のバスケ』脅迫事件の話もします。けれど、決して『黒子のバスケ』脅迫騒動に乗る気はありません」

 そう話す昼間氏だが、昨年12月にコミックマーケットでの『黒子のバスケ』中止を報じた記事(記事参照)の中で、「犯人は名乗り出ろ」という主旨の呼びかけを行った昼間氏。(結果、小社に「喪服の死神」を名乗る人物からの手紙が送付された。記事参照)この一年の間に、どのような心境の変化があったのか?

「あれは、ちょっと図に乗りすぎました。周囲からも指摘されて“このままでは、『黒子のバスケ』芸人になってしまう”と自省した次第です。単に脅迫状が送付されるだけですから、自分の身が危険に晒される恐れは感じませんでした。でも、実際に多大な被害も出ている中で、あまりセンセーショナルに取り上げるのは、よくないと判断しました。ですので、先日の『創』編集部のイベントに出演依頼があった際もお断りしました」

 一年を通じて、やたらと『黒子のバスケ』脅迫事件を「追っている」印象のあった昼間氏だが、本人は特にこれをライフワークとしているというわけではない。

「色々と考えた末に、今の肩書きは“ルポライター”です。フリーのルポライターというのは自分で見つけるなり、依頼を受けるなりして興味の向くままに、自分の視点で取材して書くのが仕事。『黒子のバスケ』脅迫事件に興味が向いたのは、たまたまに過ぎません」

 今年、昼間氏が大きな時間を割いたのは、2007年に発行された『これでいいのか足立区』(マイクロマガジン社)に始まる地域批評シリーズだという。例年数冊を執筆しているという昼間氏だが、今年は『これでいいのか岡山県』『これでいいのか香川県』の2冊を上梓した。

「このシリーズは、まさに“取材して書く”というルポライターの基本的な行動によって成り立っている本です。限られた時間で、地域の本質をえぐり出すために酒を飲み……いや、自分は下戸なので同行する編集者に任せ、地元の食を食い尽くし、女も……という具合です」

 取材の中で、昼間氏は幾度も「自分は別にマンガ業界・オタク業界のスポークスマンではない」という主旨の発言を繰り返した。

「長年、マンガ・アニメにおける“表現の自由”の問題を取材してきましたが、やはり(業界内で)密接な人間関係はできる。それは悪いことではないし、実際に信頼できる人も多い。ただ、ルポライターという旗を立てている以上、業界に仲間入りするのではなく、常にいつでもピラニアになって牙をむく覚悟がなければならない。そこが、巷にあふれるマンガライターなりオタクライター、あるいは、評論家・研究者との違いだと考えています」

 実際に経歴を見ると劇場公開された映画の脚本を書いたり、短編映画のプロデュース、被災地をテーマにしたドキュメンタリーも制作している。

「牙をむく……などと少々格好をつけすぎな台詞を吐けるのも、ひとつの業界に偏らず映画、音楽などなど、さまざまな業界の人々と付き合っているのです。だからこそルポライターの矜恃を保つことが出来るのだと考えています。ま、そのあたりは、来年にある出版社から刊行予定の単行本に含まれる内容になると思いますが、イベントに来てくれたら、話せる範囲で話せますよ」

 精力的に活動を続ける昼間氏。来年も、可決間近とされる児童ポルノ禁止法改正法案など、氏が追っている問題の動向を引き続きレポートしていく。

■イベント概要
『これでいいのか香川県』 & 『これでいいのか岡山県』出版記念企画
昼間たかし 年忘れトークライヴ~ 食って歩いて書くのみ、それがルポライター稼業 ~

 香川 & 岡山出身者は高円寺パンディットに集合! うどんで突っ走るしたたかな香川の素性や、ねたみ・そねみ・因根が渦巻く岡山の実態を暴き、県内外でベストセラーを記録する昼間たかしの2013年を総括。地域批評本シリーズの裏話、2014年の執筆展望、飛入りゲスト乱入あり。昼間たかしプロデュースによる映像作品『メッセージ・ソング』も上映!終演後は、お客様参加型の大忘年会を開催致します。

【開催日時】 12月21日(土) 17時30分開場 18時30分開演
【出演】 昼間たかし(ルポライター)
【ゲスト】 コンタキンテ(俳優) ほか 飛入りゲストあり
【進行】 増田俊樹(俳優/映画監督)
【料金】 前売り¥1200/当日¥1500 (ともに飲食別)
【会場】 高円寺パンディット 
東京都杉並区高円寺北3-8-12 フデノビル2階
(JR中央線高円寺駅下車 北中通り商店街 徒歩5分)
HP http://pundit.jp/
予約・お問合せは高円寺パンディット(担当:奥野)
tetsuo@pundit.jp まで、お願いします。
tel. 090-2588-9905

※JRでお越しになるお客様へ。
土日、祝日は「中央線快速」は停車しません、
各駅停車の「総武線」をご利用ください。

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