2月13日に練馬区立区民・産業プラザにて、JAniCA(日本アニメーター・演出協会)が開催した「アニメーション・クリエイティブ・テクノロジー・フォーラム(ACTF)2016」では、Adobe社が同月9日にリリースしたばかりのAnimateについて機能の解説を行った。
1996年のFlash誕生から20周年。Animateはそれを機して改称されたソフトになる。同じAdobe社のソフトでもPhotoshopやAfter Effectsはともかく、これまでFlashはデザイナーやプログラマー向けに解説されることが多かっただけに、アニメーター向けは珍しい。
Animateにはアニメ制作機能として、新しいブラシツールやステージの回転などが実装されている。留意しておきたいのは、AnimateもこれまでのFlashと同様にアニメ制作だけでなく、デバイスの動作環境に則した開発をするソフトでもあることだ。
今回の名称変更は、2007年のApple社によるiPhone発売が契機となっている。Apple社はFlashだけでなくiPhone向けにFlashから変換したコンテンツも固辞。さらに10年にiPadを発売。かのスティーブ・ジョブズは「Thoughts on Flash」と題し、Flashを容認しない理由を説明。
iPhone、iPadに搭載されている iOS向けだけでなくAndroidなど、スマートフォンやタブレットで動作する再生環境がHTML5に置き換わっていく中、Adobe社は12年、モバイル版Flash Playerの開発を終了した。
補足しておくと、昨年末に名称を変更するアナウンスが出る直前、りょーちも監督インタビュー(前編・後編)を当サイトにて公開している。詳しくはインタビュー内でも記しているが、Flashに対する誤解が広まったのには、紙芝居的な作風が溢れたゼロ年代前半のネットの流行を真に受けてしまった影響も少なからずある。
06年になると日本でもYouTubeの認知が広がり、動画配信が本格化した一方、Flashの開発言語・Action Scriptがバージョン3にアップデート。他の言語で開発していたプログラマーからも関心を集め、動画配信のプラットフォーム以外にも、Flash Playerで動作する環境の構築が進もうとしていた。そこへApple社によるiPhone発売があり、その流れが変わる契機となったのだ。
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