ドラマ『まだ結婚できない男』第6話――「ごめんなさい」も「ありがとう」も素直に言える相手がいること

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フジテレビ系『まだ結婚できない男』番組公式サイトより

 素直に自分の気持ちを伝えるというのは、案外難しいものだ。

 謝るにしても、感謝するにしても、「まあ、一応謝っておけばいいか」とか「とりあえずお礼言っておこう」というように、本心ではなく、人間関係を円滑にするためのツールとして使ってしまいがちだからである。

 そのため、そのような「心にもない言葉」を言うことが苦手な人は、「あの人は謝れない人」というように誤解されたりする。でも、違うのである。そんな人の発する言葉こそが、実は嘘のない、本当の気持ちだったりするのだ。

 ドラマ『まだ結婚できない男』(フジテレビ系)第6話。今回は桑野(阿部寛)のそんな言葉が印象的であった。

■吉山の従兄弟がやってくる

 桑野のことを中傷する「やっくんのブログ」は、相変わらず更新を続けていた。検索サイトでの順位も上がり、桑野は苛立ちを募らせる。対策を相談していた弁護士の吉山(吉田羊)をせっつきに行くも、裁判所の審査を待つしかないと言われるばかり。しびれを切らした桑野は、同じジムに通う、やっくんと思しき人物・薬丸(デビット伊東)にカマをかけみることを思いつく。

 そんな時、吉山の事務所に、彼女の従兄弟である亮介(磯村勇斗)がやってくる。亮介は、吉山の地元・長野で弁護士を目指して勉強中で、事務所を手伝いに来ていたのだ。明るく物怖じしない亮介に桑野はそっけない態度をとる。桑野にしてみれば「苦手なタイプ」といったところだろうか。

 実は、亮介は、吉山の母に頼まれて、吉山の東京での様子を見に来ていたのだった。吉山の母は、長野で弁護士事務所を開いている。どうやら、最近体の具合も悪くなり、娘にその跡を継いでもらいたいと考えているようだ。

 元々、吉山は、母の影響で弁護士を目指したらしい。そして亮介は、吉山の影響で弁護士を目指している。それぞれがそれぞれをリスペクトする理想的な関係……と見えるが、実はそうでもなく、吉山は母親との関係に問題を抱えていた。

 そんなある日、桑野の自宅に、隣に住む女優・早紀(深川麻衣)が惣菜のおすそ分けにやってくる。吉山、カフェ店長の有希江(稲森いずみ)と女子会をしているようだ。一応受け取った桑野だったが、その後彼女たちの部屋に料理を持っていく。なんとそれは、自分で作った北京ダックだった。満足気に3人のために切り分ける桑野だったが、また余計なことを言って、吉山を怒らせてしまう。

 翌日、有希江のカフェで吉山と会った桑野は、立ち上がって謝罪する。「昨日はどうもすみませんでした」。

 桑野が謝っている! これはちょっと驚きだった。自分の言動のどこが悪かったのか、もしかしたら桑野自身もわかっていないのかもしれない。でも、吉山を怒らせてしまったこと、そしてこれからも吉山に世話になりたいという気持ちは間違いないことに気づいたのだろう。普段正直な気持ちを口にしない桑野だからこそ、この謝罪の意味は大きいのである。

 そのカフェで、吉山は亮介に、過去の母親との経緯を話し始める。

 父を早くに亡くした吉山は、小さい頃から母親の言いなりになって育ってきた。「跡を継いで弁護士になれ」という母親の言うことに従うことが、自分の人生だと思っていた。弁護士になったことは良かった、しかし、心のどこかでは「ずっと母の言いなりでよかったのか」という思いが消えなかった。そして27歳の時、母に反抗する。母に勧められた結婚を断り、他に彼氏を作ったのだ。母は折れ、結局結婚もしなかった。

 ある日、吉山が冷蔵庫に入れておいたプリンを母親が勝手に食べてしまったことをきっかけに喧嘩となり、吉山は上京してきたのだという。吉山の話に、皆理解を示している様子だったが、結局ここでも吉山と桑野は言い合いとなり、話は終わってしまう。

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