婚活アプリで相手を探すのはアリ?――ドラマ『まだ結婚できない男』第2話

カンテレ公式YouTubeチャンネルより

 恋人や結婚相手と知り合うきっかけとして、「ネットで」というのが一般化していったのはいつの頃からだろうか。

 私も、男性女性問わず、ネットを通じて知り合い、リアルな付き合いをするようになった経験はあるので、そのこと自体に偏見はないつもりだ。人の紹介であろうが、職場内恋愛であろうが、出会ってから相手を知ることになるわけだし、その点ではネットでもアプリでも、あまり違いはないだろう。

 ただ、アプリやSNSで知り合うことに抵抗を感じる人の気持ちも理解できる。私が若い頃はネットなどなく、合コンや見合いで相手を探したものだ。そこには「まず会ってから」という意識があった。おっさんならではの感覚と言われてしまえばそれまでだが、運命というか、縁のようなものを大事にしたくなる気持ちもあるのだ。

 ドラマ『まだ結婚できない男』(フジテレビ系)第2話。今回は、婚活アプリでの出会いがテーマだった。

 

■婚活における「散歩」理論

 自分を中傷するサイト運営者に対処している桑野(阿部寛)は、女性弁護士の吉山(吉田羊)の事務所で訴訟の準備を進めていた。しかし、相談しているうちに話はなぜかお互いの結婚観へと発展していく。

 ここでの二人のやりとりが絶妙である。話がすれ違っているようにも見えるが、どこかいいコンビであるようにも思える。

 そこで吉山は、結婚相手探しは、頂上を目指して山登りするようなものではなく、「散歩」ではないかと話す。散歩は思いのままに歩くだけ。そこでたまたまきれいな花を見つけるかもしれない。理想の相手と出会うのは、そんな偶然の産物だろうというのだ。

 桑野は納得しかねているようだが、私はその理論がわからなくもない。ただ、それはとても現代的な考えだと思う。例えば、今回テーマになっている婚活アプリにしてもそうだ。「ネットサーフィン」という言葉があるが、実際今のネットはまさに「散歩」のようなものだ。何となく、いろんな人のプロフィールを見て、考えに触れて、面白いと思ったらそこで足を止める。それが発展した先に、結婚という形が出来上がるのである。

 そうしてできた結婚観は、やはり今の時代ならではのものだと思う。古い考えをすれば、結婚は家と家とが結びつき、新たな家庭を作ることである。昔の仲人というのは、それぞれの家柄や家庭環境まで考えて男女を紹介し合った。「年収」や「趣味」などのプロフィールでは表しきれない諸事を総合的に判断していたのだ。

 私の中で結婚は、それぞれに流れる大きな川が、どこかのタイミングで一つにまとまり、海へと流れ出すようなイメージである。そうなると、気楽に「散歩」という気持ちにはなかなかなれない。

 さて、桑野が吉山との打ち合わせを終えて事務所に帰ると、英治(塚本高史)たちが桑野のプロフィールを勝手に婚活アプリに登録していた。英治たちに文句を言い、登録は自分で削除することにした桑野だったが、消しそびれているうちに女性から多くのメールが届いてしまう。まんざらでもない思いでメールを見ていた桑野は、ヨガインストラクターだという一人の女性に興味を持ち、やりとりを始める。

 そんな頃、吉山が桑野の事務所を訪ねてくる。共同経営者である英治が、担当した案件での揉め事を相談したのだ。ここで、桑野の事務所の面々と、吉山が繋がることになる。前作に引き続いて、桑野包囲網が出来上がっていく形だ。

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