『けもフレ』福原慶匡Pがアニメ制作の収益内訳を公開!「配信は中国より欧米」「円盤がショボい」萌えアニメがピンチ?

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福原慶匡氏のTwitter(@fukuhara_ystd)より

 テレビアニメ『てさぐれ!部活もの』シリーズや(日本テレビ系)や『けものフレンズ』(テレビ東京系)の制作を手掛けたアニメ制作会社・ヤオヨロズの福原慶匡プロデューサーが、自身のTwitterにアニメ制作の収益内訳を投稿し、注目が集まっている。

 福原氏は10月頭、Twitterに誰でも匿名で質問ができる「質問箱」を設置。そこにはアニメファンや業界関係者と思われる人からさまざまな問いや悩み相談の声が寄せられているが、その中のひとつである、「アニメーターやアニメ会社は儲からないのになぜアニメ作品が大量に作られているのでしょうか?」という質問に、「アニメを作る事で利益が出る会社があって、その会社が制作費を支払っているからです」と回答。

 さらに、「本当は幹事手数料やら原作印税やら色々あるんだけど、シンプルな考え方で説明しています」と、アニメ制作の仕組みを、画像付きで解説している。

 それによれば、まあまあ売れているアニメのコストは、1話あたりの制作費は1,500万円、宣伝費や提供費を含めると2億3000万円ほどかかるとか。

 収益の最大化とリスク回避を目的に複数の企業がお金を出し合い、出資比率に応じて利益の分配を行う「製作委員会」としての売上は、海外配信やBD・音楽・グッズ・イベントの売上を合わせて1億6,825万円。

 5社で20%ずつ出資していた場合、製作費は2億3000万円のため4,600万円ずつ出資していたことになり、売上は1億7,025万円(原文ママ)のため、各社の売上は3,365万円と、1,235万円の赤字となる。

 しかし、海外配信やBDなど、各社は窓口としての動きでも手数料利益があり、プラスになるため「要は一部の会社は儲かるのでアニメを作り続ける事が出来るって感じです」と、かなり具体的な数字を示しながら、アニメが作られる理由を明かした。

 なお、音楽やグッズ、イベント担当の会社の利益はマイナスになってしまうようだが、福原氏は「赤字の会社も別で必ず稼ぎ口があったりするので投資として参加しています」「レコード会社とかは複数アニメタイアップを付ける事でアーティストの人気を高めてワンマンライブやツアー、CD、グッズ等別で稼ぎ所を持つ形です」とも語っている。

 中でも注目が集まっているのは、製作委員会売上の項目の中で海外配信欧米の売上が最も高いことや、BDの売上利益が低いこと。ネット上では、「今は本当に配信が収益の中心になってるんだな」「欧米配信のが中国配信よりも儲かってるんだ」「円盤売上がこんなにショボいとは……」と驚きの声が。

 また、「ちゃんと人気出て円盤グッズとか全般的に売れんと続きはつらいってことやな」「配信がこれだけ強くて円盤が雑魚だと海外受けの良くない萌えアニメ(特に日常系)なんかは暗黒時代かもな 逆に海外が好きなストーリー性の強いシリアス系アニメに都合のいい時代が来てるのかもしれん」と分析する人や、「アニメが多くても儲けが出てるならもっとアニメーターの待遇改善をしてあげてよ」と業界の低賃金問題を嘆く人もいるようだ。

 福原氏が公開した今回の収益の内訳はあくまで一例にすぎないだろうが、業界関係者のみならず、アニメファンにとっても作品を応援する上での指標となるだろう。

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