『GALS！』（藤井みほな）ギャルを身近な存在にしてくれ、恋愛や友情とは何かを示してくれたバイブル！

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　だからこそ、この当時まだ生まれていなかった人たちがこの作品を読んだら新鮮に受け取れるんじゃないかなと思います。

　今だったらありえない、の一言で片付けられてしまうようなことも、寿蘭にかかれば熱い言動ですかっとさせてくれるかもしれません。今こんなに暑苦しくカッコイイ女性って少ないですもんね。カッコイイ女性はいるけど、どちらかというとクール寄りだし。こんな風に熱く正々堂々してくれる蘭みたいな人、なかなか見かけません。

　個人的に大好きだったキャラクターは、美由と綾。蘭が唯我独尊状態だったのでりぼんっ子だった私はちゃんとりぼんっぽいことしてるキャラクター、また身近にいそうだったふたりが好きでした。今読み返してみてもふたりとも超いい子です。

　美由はネグレクトな親に育てられ中学時代はグレるも、蘭の兄で警察官の大和と付き合うようになって一途で家庭的なギャルにるのですが、家庭環境の辛さにも周りには笑顔でいられる強さやかわいいしゃべり方、ファッションもギャルの中ではスポーティだったのが印象的でした。最終話のサプライズ結婚式超よかった。美由良かったね！ って涙が出たものです。

　そして綾。流されやすく揺れやすく、自分に自信が持てない綾が蘭や乙幡に影響を受けて変わっていく姿が大好きでした。自信が持てない、とか勉強について悩んでいるりぼんっ子の背中を押してくれる存在だったんじゃないですかね。

　時代が経って、流行も変わりそれぞれの個性が尊重されるようになってきた今。あの頃のギャルと今のギャルでは少し違うのかもしれないけど“今を楽しむ”ということに真っ直ぐな、寿蘭というギャルが大活躍する『GALS!』。今読んでも、寿蘭というキャラのパワーは健在で、むしろ今のこの時代に蘭がいたらどんなことをしてくれるのか、そういったif的なストーリーが読んでみたくなりました。

　藤井みほな先生の期間限定Twitter、原画イラスト、当時アナログだったろうにすごい綺麗なんですよ……。先生の色使いが大好きです。色がめっちゃ多いのに汚くないんです。ごちゃっとしてるけどそこがいいんですよ。

　期間が終わるまで更新めちゃくちゃ楽しみにしています！　
（文=華山みお）

 
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