Aimer『ガンダム』と『Fate』に抱かれた女? ミステリアスな歌声にファン激増もある意味「黒歴史」が?

 2018年1月から放送開始予定のアニメ『恋は雨上がりのように』(フジテレビ系)。ヒット作を多く輩出してきた“ノイタミナ”枠として、大きな注目を集める作品だ。

 眉月じゅん氏による人気原作である点、人気枠での放送など注目される要因は多々ある同作だが、その中でもファンから一際語られているのが「エンディングテーマ」だ。

 すでに「第1弾アニメーションPV」が公開されている同作だが、エンディングテーマはAimerの「Ref:rain」に決定しており、PV内でその一部を聴くことができる。ネット上では「エンディングAimerさんなら見る」「Aimerさん入りで好きになったアニメ多い」「これは傑作の予感、曲含め」と、この女性が歌うから同作を見る、という声が多いのだ。

 Aimerは2011年に『六等星の夜/悲しみはオーロラに/TWINKLE TWINKLE LITTLE STAR』でメジャーデビュー。『六等星の夜』はアニメ『NO.6』のエンディングテーマとして起用された。その後も『BLEACH』や『夏雪ランデブー』など、出す楽曲の多くがアニメとタイアップされる。

 独特のハスキーボイス、聴く際の感情によって受け取り方が変わるとされる歌声は話題になり、アニメファンから徐々に世間に浸透。素顔をさらさないミステリアスな設定、15歳の頃に声帯を痛め、治療のために沈黙療法を選択したことで独特の声が生まれた点など、一線を画す存在として静かに話題となっていった。

 彼女の知名度が一気に上がったのが2013年、OVA『機動戦士ガンダムUC』シリーズの主題歌となった5枚目のシングル「RE:I AM EP」だろう。作曲家の澤野弘之から提供およびプロデュースを受けたことでも話題となり、オリコンチャート初のトップ10入りも達成した。

 その後は2ndアルバム『Midnight Sun』が週間オリコンチャート最高9位、3ndアルバム『DAWN』が週間チャート最高4位と、着実にキャリアを重ねている。筆者としてはプロデュースのagehasprings(プロダクション)とaimerrhythm(作詞の名義)がふんだんな初期のアルバム3作に彼女の魅力の全てが詰まっていると考える。夜中から夜明け、という構成も非常によかった。

 その間、Aimerのキャリアにとって重要な役割を果たしたのがアニメ『Fate/stay night [Unlimited Blade Works]』である。主題歌としては「Brave Shine」、劇中歌として「LAST STARDUST」が起用。アニメのヒットとともに、彼女の名前がさらに広まるきっかけとなった。

『Fate』シリーズは、その後スマホゲームの世界的大ブレイクなどもあり、2017年には最終章という位置づけの『Fate/stay night [Heaven’s Feel]』が劇場アニメ化。興行収入10億円の大ヒットを記録している。ちなみに、その主題歌はAimerの新曲「花の唄」で、これまた追い風となっている。

『機動戦士ガンダムUC』も『Fate』シリーズも、SNSやネット世代を熱狂させるビッグコンテンツだが、そこにはAimerの姿が。実力だけではのし上がれないことも多い芸能の世界、名前が広がるという点で幸運だったのは間違いないが、クリエイターを惹きつける魅力が彼女の声にはあるということだろう。

 2016年には『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)に初出演し、初めて素顔を出した。ただ、これに関してはファンの間では複雑な心境ようで「ミステリアスなままでいてほしかった」「メジャーになってしまったなあ」との声もある。

 最近ではドラマ起用も増えてきたAimerだが、その裏には大ヒットアニメとのコラボがった。『恋は雨上がりのように』のように現在でもアニメ主題歌も担当しているが、今後もこのままのスタイルが続くのか、もっとゴールデン・プライムタイムに進出するのか。8月には初の武道館ライブも成功したようで、メジャー度が増していくのがうれしいような複雑なような、と思っているのは筆者だけではあるまいて。
(文=長谷川 敬)

恋は雨上がりのように

恋は雨上がりのように

絵がちょっと古い感じだけど、物語はとってもいいのです。

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