『酔うと化け物になる父がつらい』が読んでいて本当につらい…しかし家族の在り方と愛を考えさせる傑作コミックエッセイである

 『酔うと化け物になる父がつらい』という、なかなかの衝撃的なタイトルのマンガがある。秋田書店が運営する『チャンピオンクロス』で連載し、そのあまりにショッキングな内容に瞬く間に話題になった作品だ。

 アルコール依存症の父を持った家庭で育った作者の半生をノンフィクションで描いたコミックエッセイ、それが『酔うと化け物になる父がつらい』だ。

 とにかく酒乱で酒癖の悪い父と、宗教に人生を捧げた母に(後に自殺)苦しい人生を送らされ、彼らを憎みながらも、父を見捨てることができない主人公(作者)の葛藤が赤裸々に語られる。

 酩酊状態になり、“化け物”となった父に対し読者は、「なぜ飲んでしまうのか?」「実の娘に対してどうして?」と苛立ちを覚え、主人公以上に憎しみを覚えるだろう。また、そんな主人公の苦しみを第三者としてか関わらず、理解してくれない周囲の人間に対して怒りを覚えるはずだ。

 家族の在り方とは、親子の関係とは、家族の愛とは一体何か。それら全てを見つめ直し、改めて考えさせられる渾身の一冊である。

 酒に苦しめられ、親に苦しめられた主人公が最後に辿りついた結論に、涙すること間違いない。

 アルコール依存症に悩んでいる人、その患者との関係に悩んでいる人、家族間の関係に悩んでいる人は、ぜひとも手に取って読んでもらいたい。この本を読んだ前と後では何かが変わっているかもしれない。
(文=Leoneko)

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酔うと化け物になる父がつらい/菊池真理子

酔うと化け物になる父がつらい
ページ数:146ページ
出版社:秋田書店
著者:菊池真理子

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