最終回にきてまさかのコラボも!? 鹿島の大奮闘で数字は伸び悩むも感動の完結を迎えた『真田丸』第50話「最終回」レビュー!

 幸村と家康の2人が対峙するシーンもグッときた。幸村の「父と友と愛する人のために!」という、ドラマのキャッチコピーを叫んだシーンは非常に格好良かったし、それに対する戦国の覇者である家康が「戦で雌雄を決する世は終わった」と言い切ってしまうあたりも痺れるものがあった。秀忠と共に“逃げるは恥だが役に立つ”とばかりに、伊賀超えを彷彿させる逃走シーンをおもしろおかしく演じていた人とは思えないぐらい。色んな役者が演じてきた家康役だが内野聖陽の家康は、本当に良い味を出していた。『おんな城主 直虎』にもそのまま出ちゃえばいいのに、と思うぐらいに。

 ただ、良い味を出していたといえば、ラストシーンに登場した本多正信(近藤正臣)と信之(大泉洋)の2人だろう。三谷幸喜も『真田丸』を振り返って、正信のセリフを書くことが楽しくて仕方がなかったとコメントしたほど。正信がこんなに存在感を発揮するドラマは珍しいと思うが、三谷幸喜が「すごくいいお芝居でした」と賞賛していたのも納得の命シーンであった。正信の跡を継いだ正純(伊東孝明)がその後失脚してしまう史実を思うと、何だか複雑な気分になってしまうが……。

 そんな正信と信之のいい感じのシーン後、徳川幕府の崩壊、そして佐久間象山にまで触れた有働由美子アナのナレーションについては、ネット上では割と賛否が別れているようだ。「佐久間象山先生は有名だけどなんで唐突に出してきたんだろう」「佐久間は蛇足だろ」という声も多いようだが、思えば三谷幸喜が脚本を務めた04年の大河ドラマ『新選組!』では、第1話から佐久間象山(石坂浩二)が登場している。これを意識したナレーションであろうし、歴史というのは色んなところで色んなモノが繋がってできている、という当たり前のことを再認識させてくれたようにも思う。いや、自分も一瞬「ちょっと無理があるんじゃね?」とも正直感じたけれど。

 ともあれ、とうとう完結してしまった『真田丸』。1年間楽しませてくれたことに心から感謝したい。なお『真田丸』公式サイトでは、18日の最終回放送にあわせて回顧録、人気シーンの投票企画、時代考証を務めた黒田基樹氏、平山優氏、丸島和洋氏へのインタビューなどを張り切って掲載しているし、何より12月30日には4時間以上にもわたる『真田丸総集編』もNHK総合で放送予定だ。

 番外編などが制作・放送されることを祈りつつ、もう少し『真田丸』の余韻に浸っていたい。
(文・馬場ゆうすけ)

新選組 ! 完全版 第弐集 DVD-BOX

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『真田丸』のBOXもやっぱり来年春ぐらいになるんでしょうかね

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