「今頃たてかべさんと再会してるのかな」『ドラえもん』初代スネ夫役の声優・肝付兼太氏が死去

1610_kimotsuki.jpg「81プロデュース」オフィシャルサイトより。

 24日、『ドラえもん』のスネオ役で知られる声優・肝付兼太氏が20日、肺炎のため死去したと所属事務所の「81プロデュース」が発表した。80歳だった。

 肝付氏は、1935年生まれ。NHKの『話の泉』という番組の公開録画を見に行ったことがキッカケで俳優を志すも、「映画俳優をやれる容姿ではない」と祖母に諭され、顔出しよりもラジオドラマで声のみで出演する「声優」の仕事を目指すように。

 その後、ラジオドラマへの出演を果たし、1956年に公開された『こぶしの花の咲くころ』(家城巳代治監督)で映画デビューするなど、俳優としても活動。そして、1965年の30歳直前に、マネージャーが藤子・F・不二雄作品のキャスティングを担当することもあり、TBS版の『オバケのQ太郎』のゴジラ役でアニメのレギュラーを獲得。その後も『怪物くん』のドラキュラ役や、『忍者ハットリくん』のケムマキ・ケムゾウ役、『パーマン』のパーマン4号/パーやんパーヤン役など、数々の作品に出演し、藤子作品には欠かせない存在となった。

 中でも、『ドラえもん』(テレビ朝日系)では、1979年の放送開始から2005年までの26年間にわたって骨川スネ夫役を担当。独特のかれた高い声で多くの世代から親しまれた(1973年4月から9月までに放送されていた日本テレビ版の『ドラえもん』では、ジャイアン役を務めている)。

 その他にも、『銀河鉄道999』の車掌役、『おそ松くん』のイヤミ役、海外アニメ『トムとジェリー』のトムの吹き替えを担当するなど、少年や大人の男性のみならず動物まで、幅広いキャラクターを演じ、近年も、14年10月から12月まで放送された『結城友奈は勇者である』に義輝役で出演、『それいけ!アンパンマン』では1991年から現在までホラーマン役を務めるなど、様々な作品で活躍。

 一方で、1983年には当時講師をしていた養成所の若者を集め「劇団21世紀FOX」を結成し、舞台の演出・出演を担当。また、東京アニメーター学院にて『ドラゴンボール』シリーズの孫悟空役で知られる野沢雅子氏らとともに声優タレント科の講師を務めるなど、後進の育成にも力を注いでいた。

 今回の訃報を受けて、肝付さんが芸名の名付け親であり、師匠と仰ぐ声優の山口勝平はTwitter(@ENma_Dororon)で、「師匠。 おつかれさまでした。 覚悟はしてても、思いがけないさよならだったから今でも信じられないけれど、今日までホントにありがとうございました。 そっちでもう、かべさんに会えましたか? 春になったら約束通り日光に行きましょうね。 そしてまた来世で一緒に、芝居やりましょう」とメッセージを送っており、アニメ『ドラえもん』公式ホームページでも、「多くの子どもたちに夢と希望を届けて下さった肝付兼太さんのご冥福を心からお祈りいたします」と追悼文を掲載している。

 テレビ朝日版の『ドラえもん』でジャイアン役を担当していた声優・たてかべ和也氏が死去した際、長年の朋友との永遠の別れに「ジャイアーン! ジャイアンのくせに何で先に逝っちゃうんだよ……」とスネ夫の声で悲痛な叫び声を上げ、弔問客の涙を誘っていた肝付氏。ネット上ではアニメファンからも「俺の知ってるジャイアンとスネオが……。ご冥福をお祈りいたします」「今頃たてかべさんと再会して仲良くしてるのかな」肝付さん、スネオ君、本当に長い間お疲れ様でした」と、追悼メッセージが多数寄せられている。

 ご冥福をお祈り申し上げます。

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