『H×H』『この美』『ダンガンロンパ』……今夏のダークホースは!?　夏新作アニメ・注目作20作をざっくりレビュー！【後編】

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『斉木楠雄のΨ難』
平日（月～金）に放送される『おはスタ』内の短編アニメとして最速放送、その後5本をまとめて30分枠版として翌週月曜深夜に放送、という変則的な放送スタイル。ショートアニメ特有のテンポの良さはありつつ、喰い足りなさは感じないので、最速放送にこだわらなければ、この変則放送でまとめてチェックすることをオススメしたい。正直、作画は「ん？」と思うところもあるが、なにしろテンポがさほど気にならないし、ギャグもいい感じ。原作をえらい早いペースで消化しているので、人気が出ても長期シリーズ化とはならなさそうのが残念なぐらい。なおテレビ東京系では、前の番組が主人公・スバルが大変なことになっている『Re：ゼロから始める異世界生活』。原作者：麻生周一も「前番組との落差ヤバない？」とつぶやくほどなので、あわせて視聴してみるのもいいかもしれない。
公式サイト：http://www.saikikusuo.com/

『ダンガンロンパ3 -The End of 希望ヶ峰学園-（未来編）』
『ダンガンロンパ3 –The End of 希望ヶ峰学園-（絶望編）』
内容以前に前代未聞の2シリーズ同時進行・放送でも、話題となったTVアニメ『ダンガンロンパ3』（スパイク・チュンソフト）。2本それぞれほぼ同順位で月曜放送の（未来編）は、類史上最大最悪の絶望的事件によって、崩壊寸前にまで追い詰められた世界が舞台。世界を救うべく設立された“未来機関”メンバーが“最後のコロシアイ”に巻き込まれる……といったストーリー。苗木誠、霧切響子、朝日奈葵という無印『ダンガンロンパ』で登場したキャラクターたちが、ちょっと大人になってしゃべったり動いたりする姿にファンは大喜び。まさか2話であんなことになるとは思わなかったが……。
（絶望編）第1話は数日前に放送された（未来編）と、思わせぶりに少しシンクロさせつつ、TVアニメ化されていないゲーム『ダンガンロンパ2』のキャラクターたちの、日常を描くという展開に、「コロシアイが始まらない…だと…？」とざわついたり、「2やってたから凄く楽しめたわ　動くところが見られるとは」と喜んだりとさまざまな反応に。
（未来編）（絶望編）とも、「こうやって人気声優がキャストでも容赦なく殺すのがダンガンロンパだよな」と、先を読めない展開を歓迎しているファンが多いようだ。推理合戦も熱く行われているので、参加してみるとより楽しそう。
公式サイト：http://www.nbcuni.co.jp/anime/danganronpa3/

『バッテリー』
今回の夏アニメ20本中最後の登場となったのは、バッテリーとしての1年間の物語を描いたあさのあつこの小説を原作とする児童文学の傑作『バッテリー』（角川文庫）。投手として高い実力を持ち、プライドの高い原田巧と、捕手の永倉豪の出会いを描いた第1話の感想はというと、「青波きゅん、可愛い！」という意見が圧倒的に多かった。青波は巧の弟で小柄でやや病弱、繊細で優しく、お兄ちゃんが好きというキャラクター。彼を演じるのは子役・藤巻勇威とあって、やや舌足らずなセリフ回しと岡山弁が、お姉さまから紳士たちにいたる幅広い層のアニメファンのハートキャッチ！　したようだ。野球プレイシーンよりも心理描写が巧みだった原作や実写映像と同様に、アニメでも心理描写は丁寧だし、EDも良かった（松たか子が歌った「明日、春が来たら」をanderlustがカバー。絵コンテは中村亮介）。
公式サイト：http://battery-anime.com/

 
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