『ザ・ノンフィクション』でアイドル企画が“キラーコンテンツ”化「悲惨さが強調されて…」

1510_non.jpg『ザ・ノンフィクション』公式ページより、

 4日放送の『ザ・ノンフィクション』(フジテレビ系)では「貧乏アイドル漂流記」と題し、地下アイドルが取り上げられた。

 番組ではヤンキーアイドルとして売り出し中の26歳女性、大阪でアイドル育成カフェを立ち上げ試行錯誤する40歳男性、引退を決意した33歳の黒人ハーフのアイドルの3名が取り上げられ、試行錯誤する様子が流された。

『ザ・ノンフィクション』では、7月にも地下アイドルが取り上げられている。「中年純情物語~地下アイドルに恋して~」と題して、地下アイドルにハマる50代の独身男性ファンが登場した。番組では生涯未婚率のデータが引用され、アイドルと独身男性の関係から日本の現代社会をとらえていた。

 はからずも「地下アイドルもの」が続く形となったが、これはなぜだろうか。

「『ザ・ノンフィクション』は人間や社会の暗部をえぐりだし、日曜昼間とは思えないほど、ディープな内容が放送されることで知られています。ただし、タブーなき場所のように見えても、芸能界の裏側や実態ははさすがに取り上げられない。その点、“地下アイドル”は擬似芸能界ともいえるので、ボロい商売だと思ったらカツカツ、個人の都合で仕事を飛ばすアイドル、他業者からの引き抜きといったストーリーがあるので、画になりやすいのかもしれません」(放送作家)

 ここ最近の『ザ・ノンフィクション』は、ひきこもりの社会復帰や、難病や障害を抱えた女性を取り上げるなど、ベタな感動モノの放送が多くなっている。その中で、地下アイドルものは、悲惨さが強調され、往年の『ザ・ノンフィクション』を思い起こさせる作りだ。

「過去には、家族の愛情に飢えてバリ島に嫁いだ日本人嫁や、北海道に移住したものの住宅ローンを放棄し本州に逃げ帰る子沢山一家、80歳を超えた母親の年金にタカる40代のアル中息子など、登場人物たちには強烈な“業”や“アク”が存在していました。最近の『ザ・ノンフィクション』には、そうした人物はあまり見あたりません。昔からの番組のファンとしては少し物足りない。それでも、アイドルものには“業”を感じますね」(前出・同)

『ザ・ノンフィクション』では、6月に選抜総選挙の圏外メンバーにスポットを当てた「AKB48と日本人」、2011~12年には、売れるために脱ぎや、着エロなどの仕事をこなすマイナーアイドルたちの姿を追った『アイドルすかんぴん』シリーズも放送されている。

 決して華やかな世界ばかりではない“表と裏”が強調できる、アイドルものは『ザ・ノンフィクション』にとってはキラーコンテンツなのかもしれない。
(文=平田宏利)

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