結成から5年目に見せたアイドルラップの完璧な世界観!

日本列島を駆け抜けた6本のマイク! lyrical school全国ツアーファイナルレポ

『ワンダーグラウンド』の新衣装で初っ端を飾るのは、「ドラムスプリーズ!」の声で始まる『そりゃ夏だ!』、そして『wow♪ remix』と、ドラムンベースからのラテンファンクという真夏ムードな2曲。さらに、ヘッズにはおなじみのマンガ家・ナカGが描くメンバーたちが、背後のスクリーンを跳ねまわる。さらに『リボンをきゅっと』『PARADE』『プチャヘンザ!』『photograph』と、コール&レスポンスにクラップにケチャと、全身フル活用で楽しませる人気ナンバーの乱れ打ちだ。

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 そして、「ラップをするのは……」のayakaのマイクに、フロア全員が「楽しいです!!」と返してからの『FRESH!!!』。何度となく「PARTY!!」という声がフロアを行き来し、lyrical schoolにしかない、笑顔に満ちた空間を生み出した。

 MCでは、あらためて全国ツアーを振り返り、yumiが「次の曲がツアー最後の曲となります」と前置きすると、当然「エー!」と渋る観客。彼らを諭すように、彼女はまた、「今日のライブが、みんなの一生の思い出の1ページとして残ったら嬉しいなと思います」と続ける。

 そして場内に流れ出したのは、ニューシングル『ワンダーグラウンド』だ。その前奏が流れると共に、ヘッズ有志がこの日集まった観客に配った6色のサイリウムが点灯し、Zeppを埋め尽くす。ここまで22曲、時にタフに、時にキュートなラップを重ねてきた6人だったが、この曲だけは、涙声がマイクを通して少しだけ零れ落ちた。

lyrical school “ワンダーグラウンド”MV

 しかし、そこは全国ツアーを経てきた6人。感傷の波に持っていかれることなく「JUMP JUMP JUMP AROUND!!」の声と共に、フロア中のヘッズを宙に跳ばしてもうひと盛り上がり! meiの「lyrical schoolのワンダーグラウンド楽しかったですか? みんなのワンダーグラウンドも最高でした!」の声で、ライブ本編は終了した。

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 アンコールでは、11月6日に予定されておりオールナイトイベント開催のアナウンスでヘッズを喜ばせ、hinaが「Zeppのこの時、この瞬間、わたしたちの名前をみなさんの胸に刻み込んでほしいので、この曲を聴いてください!」言うと、『tengal6』が流れる。そして、最後にもう一度『ワンダーグラウンド』を披露して、2カ月に渡るlyrical school初の全国ツアーの幕は閉じた。

 極めて少ない「アイドルラップ」の道を歩き始めて5年目となるlyrical school。何もかも手探りのスタートからたどり着いた全国ツアーとそのファイナルのステージで、6人はいい意味で、「アイドル」というふわっとした言葉のイメージを裏切る、もう十分「実力派」という看板を掛けてもいいほどの引き締まったライブを見せた。

 ステージで見せたパフォーマンスや楽曲はもちろん、パッケージやTシャツといったデザイン、さらにヘッズと呼ばれるファンまでも含めた「世界の強さ」は、アイドル界のみならず、もっと注目されていい。それはまるで、浦安の世界的遊園地のような……と言うのは、少々言い過ぎか。ただ、「アイドルラップ」だからこそ切り開けた、唯一無二の世界感。これから続く夏のフェスやイベントで、どこまでも高く、遠くまで「JUMP JUMP JUMP AROUND!!」の声を届かせてほしい。
(文・大坪ケムタ、撮影・Manabu Numata)

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