制作秘話からアニメ界の新潮流までを直撃! 神風動画によるオリジナルアニメ『HOME-PATO THE MOVIE』の裏側に迫る

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『HOME-PATO THE MOVIE』を制作した、神風動画社長・水崎淳平氏(写真左)と、3DCGディレクター・青山敏之氏(写真右)。

 5月5日、“コミュニケーションの力で首都高の交通事故を減らす”という交通安全プロジェクト「東京スマートドライバー」の一環として、オリジナルアニメ『HOME-PATO THE MOVIE』が、同プロジェクトの公式HP及びYouTubeにて公開された。  このオリジナルアニメの制作を手がけたのは、アニメーションスタジオ「神風動画」。アニメ分野では、OVA『FREEDOM』やテレビアニメ『ジョジョの奇妙な冒険』、『ガッチャマン クラウズ』のオープニングなど、ゲーム分野では『ドラゴンクエストIX』や『ファイアーエムブレム 覚醒』の映像など、はたまた、マンガ『テラフォーマーズ』のテレビCM、ちょっと変わったところでは、研究施設「SACLA」のPV『未来光子播磨サクラ』など――独特の映像美で、アニメファンはもちろんのこと、巷間で注目されているアニメーションスタジオである。  そんな神風動画によって制作されたオリジナルアニメ『HOME-PATO THE MOVIE』は、公開当初から注目を集めている。今回、神風動画代表取締役社長にして本作の監督を務めた水崎淳平氏と、本作で車カットのコンテ、アニメーションを担当したフリーの3DCGディレクター・青山敏之氏に、『HOME-PATO THE MOVIE』制作秘話をうかがった。制作の裏話に加え、話は“広告アニメーション”といったアニメ界の新たな潮流にまで及んだ。


オリジナルアニメ『HOME-PATO THE MOVIE』。

――早速ですが、今回の『HOME-PATO THE MOVIE』制作の経緯をお教えください。 水崎淳平(以下、水崎) 最初は、ウェブキャンペーン用の交通安全の啓発ビデオということで話を伺いました。その中で、この企画の発起人が小山薫堂さんということを知って。僕、小山さんが映画について語る番組『W座からの招待状』(WOWOW)をよく見ていたんです。それに、小山さんが脚本を書いた『おくりびと』がすごい好きな映画だったので、「これはきっと面白いに違いない!」とお引き受けしました。それが今年の2月くらい。 林潤一郎(以下、/東京スマートドライバーの企画制作を担うオレンジ・アンド・パートナーズ クリエイティブディレクター) 補足すると、もともと今までにない視点で、交通安全のビデオを作りたいと思って。そのときにユニークな作品を作るスタジオとして、神風動画を紹介してもらい、お話を持っていきました。 ――青山さんはいつから参加されたんですか? 水崎 話を受けて、すぐに青山さんに声をかけました。というのも、名前は出せないんですけど、以前、車系の企画で青山さんと組んでいて。でも、その企画自体が没になったので、「供養のためにもう1回組もう」と(笑)。  あと、僕は車が大好きなので、青山さんと2台でよくドライブに行ってたんですよ。僕がRX-7で、青山さんがRX-8。それで、青山さんも巻き込めば“首都高愛”が出せるな、と思って。 青山敏之(以下、青山) 僕と水崎さんは、CGコンテスト「WavyAwards」で知り合ってから、15年くらいの付き合いになります。僕は昔から戦闘機や車などのスピード感がある映像が得意で、PlayStation3『頭文字D』のOPを作ったりもしていましたし、以前から神風さんと車関連の仕事も何度かご一緒していました。ドライブも好きでよく首都高も走っていたので、車の映像でなおかつ首都高といえば僕しかないでしょう! というのはあったと思います。 ――確かに『HOME-PATO THE MOVIE』を見ると、冒頭に映る車の細かい動きなど、かなりこだわりを感じます。 水崎 車の挙動とか首都高のパーキングエリアの感じとか、すべて青山さんから知識というかアイディアをもらってます。劇中の舞台についても「やっぱりレインボーブリッジは様になるから」とか。 青山 あと、舞台をレインボーブリッジにすれば、風景を作らなくていいので(笑)。 水崎 レインボーブリッジなら向こうまで見えないから、ほかの車両とかも作らなくていいっていう(笑)。 青山 今回の話の流れからすると、舞台はレインボーブリッジからの辰巳PAが良いと思ったんです。この2つのロケーションはセットで。 水崎 辰巳PAは画的によかったですね。地方のサービスエリアとは違う、首都高、東京のパーキングエリアって感じ。何もない感じ。 青山 あと、リアル感を出すために、辰巳PAを知ってる人ならわかるような小ネタも入れてます。 水崎 首都高を利用している人が見たら、「わかっている人が作っているな」となるはずです。 青山 仕事が決まってから勉強を始めたのではなく、前から知識があるって感じが出てるかな、と。

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