“ドット絵”復活の兆し!? 『千と千尋の神隠し』が80年代レトロゲーム風映象でリメイクされ、話題に

『千と千尋の神隠し』のレトロゲーム風リメイク動画Spirited Away – 8 Bit Cinema

 宮崎アニメの名作『千と千尋の神隠し』がなんとレトロな8bitビデオゲーム風の映象でリメイクされYouTubeにアップされている――。

■名作映画をレトロゲーム風の映像に

 YouTube動画『Spirited Away – 8 Bit Cinema』は、2001年の宮崎アニメ『千と千尋の神隠し』を8bitビデオゲーム風の映象でリメイクした4分間ほどの動画だ。今年4月に投稿されるやいなや瞬く間に再生回数を伸ばし既に百万回を越えている。

 ファミコンやMS-DOSゲーム世代には懐かしい、横スクロールのアドベンチャーゲーム風の映象で、ドット絵キャラの“千尋”が容貌魁偉な八百万の神々が集う異世界で冒険を繰り広げるストーリーだ。聴けばすぐに“原作”がわかる音楽もまた独特の8bit風の音色でレトロな雰囲気を醸し出している。

 この動画を手がけた米・カリフルニアのデイビット・ダットン氏は、「CineFix」というYouTubeチャンネルでこのほかにも名作映画を昔のアーケードゲーム風の映像にした動画「8bitシネマ」を数多く配信している。

「我々は80年代のビデオゲームを遊んで育ちました。しかし今はもうそういう映象を見かけることもなくなってしまってますね」とダットン氏は8bitシネマの制作動機を「BBC」の取材で語っている。

『千と千尋の神隠し』のほかにも『タイタニック』、『アベンジャーズ』、『アナと雪の女王』などのリメイク動画が人気のようだ。この2年あまりで48タイトルがそろった8bitシネマは、ハリウッドからも高い評価を受けているという。

 昨年ヒットしたファンタジーSF映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のジェームズ・ガン監督は、この1月に同作品の8bitシネマがリリースされるやさっそく観賞し「心が躍った。このゲームがあったらぜひやってみたい」と自身のFacebookで感激を表しているほどである。

 ダットン氏が代表を務めるCinefixは、これらの動画は著作権に抵触しないと言及している。なぜなら、アメリカの著作権法のもとでは「パロディ」は著作権を侵害しないと解釈されているからだ。

 プログラマー主任のマイケル・クルズ氏は「このショートフィルムはノスタルジーと芸術的価値が一体になったものを観る者に訴えかけるんです」と説明している。この時代を知っている世代には確かに郷愁を誘う映象だが、はたしてそれだけでこれほどの再生回数を記録するだろうか……。

■スマホアプリの増加で“ドット絵”が復活

 パソコンとゲーム機の性能の急激な進化によっていったんは“絶滅”したかに見えた「ドット絵」だが、現在は“ピクセルアート”としてよみがえっている。これには昨今のデジタルコンテンツに小さなディスプレイが前提のスマホアプリが増えきたことも関係しているだろう。

 今月リリースされるゲームアプリ『クルセイダークエスト』も、レトロゲームを彷彿とさせるピクセルアートグラフィックが特徴のアクションRPGとして注目を集めている。この『クルセイダークエスト』は、すでに韓国、台湾、タイ、シンガポール、香港などのアジア地域と、アメリカ、カナダなどの北米地域でサービスを行なっており、世界中で800万を越えるダウンロード数を記録しているだけに日本でのヒットも間違いないといわれている“鳴り物入り”のゲームアプリだ。気になる向きは「事前登録受付ページ」を要チェックだ。

「4K」など高画質化が着々と進む映象コンテンツの中にあって、まだまだ人を魅了し続けているドット絵とピクセルアートの世界。この機にノスタルジックに浸ってみるのもいいのではないだろうか。
(文/仲田しんじ)

【参考】
・BBC
http://www.bbc.com/news/technology-32873568

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