『アナ雪』から見える翻訳家のテクニックとは? 戸田奈津子が「Let It Go~ありのままで~」を解説!

1501_anayuki.jpg『アナと雪の女王』公式サイトより。

 昨年発売されたBlu-ray、DVDなどを収めた「MovieNEX」の売り上げ枚数が220万枚を超え、なおも爆発的な人気を誇るディズニー映画『アナと雪の女王』。『アナ雪』といえば、雪の女王ことエルサが歌う「Let It Go~ありのままで~」ですよね。昨年末の『NHK紅白歌合戦』で歌手のMay.Jさんらが歌うなど、日本を席巻したこの曲。本日、3月に開幕する第87回選抜高校野球大会開会式の入場行進曲にも選ばれ、まだまだその熱は冷めそうにありません。そんな「Let It Go~ありのままで~」ですが、あるところに注目すると翻訳家のテクニックが見えるそう。それを映画字幕翻訳家の御大・戸田奈津子先生が解説しました。

 1月13日放送の『マツコの知らない世界』(TBS系)に出演した戸田先生はまず、映画の“吹き替え”と“字幕”の違いについて解説。戸田先生曰く、吹き替えは登場人物の口の動きに合わせた日本語にし、字幕はそのシーンで読みきれる字数におさめた日本語にしているとのこと。中でも歌の翻訳は難しく、英語の口の動きに合った日本語で作詞し、リズム感を崩さずに意味も伝えなくてはならないといいます。

 その中で「Let It Go~ありのままで~」を映像で見てみると、エルサの口の動きと日本語の歌詞が合っていることがわかります。英語版で歌われる「Let It go Let It Go」という部分ですが、先生曰く直訳すると「ありのままに自分を表現しよう」といった膨大な文字量。しかし、日本語版では「ありのままの」という歌詞にし、さらに映像の口の動きに合わせ、「ありの~」「ままの~」と2つのパートに分けています。ただ、直訳するのではなく、キャラクターの口の動きや曲のリズムに合わせて、ニュアンスを変えずにセリフを短くするなど、さまざまなテクニックが用いられる翻訳の奥の深さが垣間見られたのではないでしょうか。

 さて、まだまだ盛り上がりを見せる『アナ雪』。13日からは東京ディズニーランドで本作をモチーフとした新イベント「アナとエルサのフローズンファンタジー」がスタート。また4月25日には続編となる短編映画『アナと雪の女王 エルサのサプライズ(原題:フローズンフィーバー/Frozen Fever)』が公開を予定しています。まだまだ続くアナ雪フィーバーですが、映画の字幕や吹き替えにも注目して楽しんでみるのはいかがでしょう。

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