12月22日に発売となった、木尾士目氏の『げんしけん 二代目』第8巻(講談社/通算17巻)。前巻から続く斑目のハーレムがここに来てさらなる混迷を深め、話題になっている。
ここまで、いつからか読者の心を抉るような面倒くさいオタクの恋愛を描く作品となった『げんしけん』。そうした中で、斑目のモテ期到来は、一つのエポックであった。
とはいえ、これまで恋愛未経験な童貞キモヲタ(そういえば無職という絶望要素も追加)だった斑目にとって、これは処理しきれない問題である。ゆえに、今回もまたさらなる混迷っぷりが描かれていくことになるのだ。すでにネット上で話題になっている通り、今回の収録分で描かれるのは、看病に来た波戸くん(男の娘)とジト目パツキン美少女・スーが、斑目をめぐって争ったり、久々登場の同期・久我山とキャバクラ初体験をしてみれば、後輩である笹原の妹・恵子がいる店だったという展開。泥酔したあげく笹原妹の部屋に泊まることになった斑目、ここでも完全に「ヤレる流れ」のはずなのだが、斑目は何もできないのである。
もうね、いったい何をやってるんだよ! と、いい加減に読者のほうがイライラが爆発しそうである。こんなんハーレムじゃねえよ!
なにしろ、斑目には状況を解決する能力などないのだから。久我山にハーレム的状況を「メチャクチャもったいなくね」と呟かれた斑目は言う。
「でも、童貞にはムリ」
久我山との会話は、木尾氏のネームのセンスが光るところなのでじっくり読み解きたいところ。まあ、ウダウダといっているが、結論は波戸くんの隠さない斑目ラブを処理し切れないのだと読める。決して波戸くんの中身が男だから逡巡してるのではなく、恋愛したことないし、指南できる友人もないから悩みが深まっているのである。
なにせ、劇中で波戸くんは「先輩のためにゴハンつくりたいんですよ」とか、完全に告白モードである。この時点でスーの敗北は確定しているとしか思えない。この状況に興味津々な、げんしけんの女子陣の中で、現会長の荻上は「スーと斑目さんは結構お似合いなんじゃないかと思いますけど……」とか言っているけど、お前の目は節穴か、と説教をしてやりたい。
人間の限られた人生の中で超絶可愛い男の娘と付き合うというのは、声優と付き合うとか、アンミラ店員と付き合う並みに、超レアな幸運である。そこになんの迷いがあろうか。しかし、それよりも気になるのが、ゴハン作りたい云々を言っている時の波戸くんの顔が完全に発情モードに見えることだ。これは……スカートの中はフル勃起か、いや、メス化が進んで後ろの穴が性器化して勃起しなくなってるのか。最も気になるのはそれだ!
(文/ビーラー・ホラ)
もう男の娘・波戸くんと付き合えばいいじゃない…ハーレム化する『げんしけん 二代目』のページです。おたぽるは、マンガ&ラノベ、作品レビュー、げんしけん、男の娘、木尾士目の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!
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