その正体は若手声優だった!!　謎の視聴覚ユニット・みみめめMIMI初ライブレポート！

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■耳と目を刺激する鮮やかなライブ！

　最初のMCで、「みみめめLANDへようこそ！」とユカが語ったように、まるで遊園地を巡るかのようにポップで多彩な楽曲が次々と飛び出してきた今回のライブ。まず『蝶～Butterfly～』では、観客とユカが一緒になってクラップを打つという場面もあり、ユカの歌声もますますエモーショナルな色彩を帯びていく。

　ライブ折り返し地点である6曲目『瞬間リアリティ』からは、よりポップな衣装にチェンジしたユカに加え、メイドさん風な衣装に身を包んだダンサーも登場。キュートな振り付けを交えつつのパフォーマンスに、自然と観客席からも力強い掛け声が上がり始める。
さらにダンサーの衣装と同じ、ピンクとブルーのサイリュームの光がフロアに揺れると、

「みんな最高！」

　開園直後の緊張感など吹き飛んだかのように、ユカは満面の笑顔を浮かべた。

　その後も、サウンドとミュージックビデオがクロスオーバーする中で、ユカのポップ＆キュートなステージが展開。終盤は、加えてロックバンドさながらのコール＆レスポンスや、王道アニメソング調の最新シングル『サヨナラ嘘ツキ』（アニメ『ブレイドアンドソウル』オープニング）を情熱的に歌い上げるなど、熱い一面も見せつけた。

　1stアルバム収録の新曲『ミッディ』でライブ本編はいったん終了したものの、満場の「アンコール」に呼ばれてステージに再登場したユカは、ピアノの弾き語りで『センチメンタルラブ』。そして「デビューしてからの1年間を振り返った曲」という『SAY-YOU』（PS3ゲーム『シャリーのアトリエ ～黄昏の海の錬金術士～』テーマソング）を披露した。打ち込みで一寸の揺らぎもなく作りこまれた楽曲をアイドル然としたパフォーマンスで見せる本編から一転、自身が抱える感情によって揺らぐタイム感や左足を力強く動かしつつリズムをとる姿など、等身大のシンガーとしての姿を見せるユカ。

『SAY -YOU』というタイトルに込められたメッセージは。そして歌詞に出てくる「もう一人の自分」とは。彼女は、この曲にどんな思いを込めているのだろうか。ひょっとしてもう一人の自分とは、「声優（せいゆう）」としての自意識のことなのか…？　と想像を喚起するような、儚くも力強い歌声に会場はじっと耳を傾けるのだった。

「耳と目」に歌を届けたいというメッセージが込められたそのユニット名の通り、サウンドとビジュアルの両面からオーディエンスを刺激する立体的なステージを繰り広げたみみめめMIMI。

「今日から新しく生まれ変わったみみめめMIMIをよろしくお願いします」

　最後にユカはそう語ったが、きっと今後も変わらずユニットならではの立体的なエンターテイメントを提示し続けてくれることだろう。シンガーソングライター、ビジュアルアート、アニメ、声優など、カテゴリの壁を超えて活動する彼女たちこそ、現在の日本を象徴するカルチャーの交差点に違いない。そんな確信と今後の可能性を感じさせるライブであった。
（取材・文／有田俊[シティ・コネクション]）

＜みみめめMIMI 1st LIVE “Welcome to みみめめLAND”セットリスト＞
1.Mr.Darling
2.センチメンタルラブ
3.蝶～Butterfly～
4.Am I Ready?
5.閃光ハナビ
6.瞬間リアリティ
7.サヨナラ嘘ツキ
8.ミッディ
EN1.センチメンタルラブ～Piano Ver～
EN2.SAY-YOU～Piano Ver～

 
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