『進撃の巨人』に隠された知られざる真実とは? 考察本で読み解かれる数々の謎

1404_shingeki_cosmic.jpg「進撃の巨人」驚愕の真実(コスミック出版)。

 三浦春馬が主役で、実写映画化されることが決まった『進撃の巨人』(講談社)。4月9日に発売された最新刊も1週間で100万部を越えるなど、アニメが終了してからもその人気や勢いが衰えない。多くの謎や伏線が散りばめられていることも、人々を惹きつける一因になっているのだが、その謎に対する考察本『「進撃の巨人」驚愕の真実』(コスミック出版)が4月9日に発売された。そこで、ここから進撃の巨人に登場する壁やキャラクターの謎について紹介してみよう。

『進撃の巨人』の舞台となる世界では、1番内側に王室やその関係者などが暮らすウォール・シーナ、その外側にウォール・ローゼ、さらにその外側にウォール・マリアという名前の壁があって、一般市民はこの2番目、3番目の壁の内側で生活していた。そしてこの壁は、巨人から逃れて安全を手に入れるために作られたと思われていたのだが、どうやらそうではないらしいのだ。

 ウォール・ローゼ内に住む坑夫がウォール・シーナの地面を掘って地下から壁を越えようとする話があるのだが、地下にも岩盤があり、絶対に越えられないようになっていた。でも、壁の中に暮らす人類は「地面の下まで壁で覆われていることを知らない」し、その坑夫は行方不明になり、空を飛ぼうとした夫婦が壁の防衛を担う三兵団のひとつ、中央憲兵のサネスという兵士に殺されたりもしている。つまり、人類が壁を越えようとすると、王政府に殺されてしまう。壁を越えられないのは、「巨人ではなく人類」だということがわかるのだ。

 また、巨人化する能力を持っている主人公のエレンは、幼い頃、父親のグリシャに記憶障害を起こす注射を打たれている。発生原因や行動原理など、その生態の多くが謎に包まれている巨人だが、この注射の中身に大きなヒントが隠されているようなのだ。それに、グリシャは注射を打つとき「使い方は彼らの記憶が教えてくれるだろう…」とも言っている。また、巨人から人間に戻ることができる能力を得たキャラクターのセリフによると、人間に戻るには「だれかを捕食している」「そのときのことはよく覚えていない」という共通点があるよう。つまり、巨人化する能力を得るには「巨人の記憶を手に入れること」が必要になるのだ。そのことから、エレンが打たれた注射は「液体化された“巨人の記憶”」ではないかと考えられる。さらに、注射を打たれた描写の後、目が覚めて「父さんと会ってた気がする」と言ったエレンに対して幼馴染のヒロイン・ミカサが「まさか、夢だよ」と返したことから、彼女は注射について知っていてグリシャに口止めされている可能性も高い。もしかしたら、巨人化に関する謎解きの鍵はミカサが握っているのかもしれない。

 そして、大人気のリヴァイ兵長にも驚きの過去が隠されているよう。知ってのとおり、調査兵団に入団する前は、地下街で暮らしていた彼。しかし、イザベルが「リヴァイが元々いた所でも星は綺麗に見えたのか?」といった内容の問いかけをしていることから、彼は星の見えない地下街で生まれたわけではないということが明らかになった。地下街は、「原則的に王室及びその縁者の居住区」であるウォール・シーナの中にあるスラム街なので、彼が地下街ではなく地上で生まれたのなら、「ウォール・シーナ内で暮らすことのできる富裕層」あるいは「貴族出身者」である可能性が高くなるのだ。

 徐々に明らかになってきた部分もあるが、また新たな謎や伏線が出てきたりと、まだまだわからないことも多いこの作品。早くすべての謎を解き明かしたい気もするが、作者自身が「舞台などの謎が明かされた時が物語の終わる時」と語っているので、それまでは今後も多くの謎で我々を魅了してほしい。
(文/田口いなす)

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