華山みおの物語探索その25

『凪のお暇』(コナリミサト)空気を読むことに疲れた人、誰かに頼りたいけど頼れなくて悶々としている人に読んでほしい!

 慎二をはじめとした他のキャラクター達も、一方的な見方をしてしまうと誤解しがちな人たちばかり。

 でもそれは私たちの暮らす生活の場でも多々起こること。怖いと思っていたお隣のあの人が、すごく優しかったり、いじわるばっかり言ってくるあの上司にも、涙脆い一面があったり。

 凪ちゃんのお暇生活を覗いていると、自分もうっかり忘れかけていた“ドアの外側から見ただけじゃわからないこと”を探したくなります。

 『凪のお暇』の作中で、自転車に乗って青い鳥を探しにいくストーリーが最高に好き。

 初めて自分の意思でどこかに行きたいと思う凪ちゃん。その中で、グサグサっと心に刺さった台詞をご紹介します。

「いーなー。少女漫画の主人公は、問答無用で素敵な誰かに愛されてて。」

「少女漫画の主人公はどの子も根っこは純粋で、友達思いだったり、部活に一途だったり、ひたすらにひたむきだったり、はたまた不思議な力を持ってたり、愛される理由が必ずある。そうじゃなくちゃ誰かに愛されることなんてありえないんだって何前通りもの手法で描かれている。それに比べて私は…」

「だって私は、少女漫画の主人公じゃないから、だから自分の力で自分を守らなくちゃ。」

 これ、前後の流れを読んでもらえると、さらに刺さり具合が分かるかと思います。少女漫画の主人公に自分がなれない理由。愛されている人を羨む心情とか、みんな持っていたりするのかな? 私はとてもそういうことを考えがちで、だから凪ちゃんみたいな漫画のヒロインの子がそれを同じように辛く思って心情を吐露していることに共感というか、突き刺さる台詞だったんです。

 凪ちゃんとは似ても似つかない私だけど、凪ちゃんの悩みや躓くことのそこかしこに自分がいて、凪ちゃんのお暇生活の話を聞いて、自分とも向き合うことを余儀なくされる。

 グサグサ刺さるし、見てて痛くなることも多いけど、大好きなお友達の凪ちゃんがお暇してる間にどんな答えを導きだすのか、これからも目が離せません。

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