押切もえの小説『永遠とは違う一日』、「山本周五郎賞」受賞で、「又吉コース」をたどれるか、それとも「水嶋ヒロ」コースか!?

 なお「山本周五郎賞」は、すぐれた物語性を有する小説・文芸書に贈られる文学賞。主催は新潮文芸振興会、後援は新潮社で、1988年からスタート。割とガッチリとした読み応えのある骨太な小説が受賞するイメージが強いが、過去には吉本ばななや、11年には第8回R-18文学賞を受賞、その後『新潮ケータイ文庫』にて掲載された3編と書下ろしを加えて刊行された『ふがいない僕は空を見た』(作:窪美澄/新潮社)も受賞していたり、結構柔軟なところもある。ここで弾みがつけば、累計発行部数250万部を超える『火花』(又吉直樹/文藝春秋)的なブームにもなるかもしれないと、皮算用する関係者も多いことだろう。受賞する確率は結構高いのいかもしれない。

 ここで気になるのが、もし押切が見事受賞となった場合、彼女がちゃんと「又吉」コースをたどれればいいのだが、「水嶋ヒロ」コースへ陥ってしまわないか、といったところではないだろうか。

 10年、第5回ポプラ社小説大賞を受賞した『KAGEROU』(ポプラ社)。だがその後、作者・齋藤智裕が水嶋ヒロであったことが明らかになると、出版社および作者は応募者が水嶋ヒロであるということは隠して応募、受賞したものであり、受賞してから初めて分かったと主張してみたものの、もちろん多くの層から「ただの話題作りだろ」「出来レースか」と反発を買ってしまう。

 さらにその後も、ゴーストライター説が飛び交ったり、クライマックスシーンで主要人物の名前を間違える大誤植が発覚したり、返本がほぼできない“責任販売制”をとって書店を怒らせたりと、多くの話題を提供した『KAGEROU』。ここでミソがついてしまったのか、それともやはり結婚がマズかったのかは分からないが、その後の水嶋がパッとしないのは周知のとおり。よくも悪くも話題を集めたというのに、現在水嶋の公式サイトを見ても、文筆業に関する通知は一切ない。

 とはいえ、『火花』又吉コースほどの快進撃となるかどうかはわからないが、押切はすでにエッセイも含めると4冊も著書を出しているだけに、今後文筆業が先細りになってしまうこともないだろう。16日の選考会生放送を楽しみにしたい。ただ、気がかりなのは、今年2月26日に発売、有名な文学賞の候補作、しかも著者は有名モデルだというのに『永遠とは違う一日』のAmazonレビューが3件しかないこと(12日現在)。あれ、もしかしたらあまり話題になっていないのかな……。

永遠とは違う一日

永遠とは違う一日

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