園子温は『ハレンチ学園』に救われた!? 「常に色っぽいものを描きたい」マンガ家・永井豪が見せた制作意欲

1507_harenchi_01.jpgハレンチ学園1巻 (キングシリーズ 小池書院漫画デラックス)

 現在、自身の大ヒット作である『デビルマン』(講談社)の続編、『デビルマンサーガ』を「ビッグコミック」(共に小学館)で連載中のマンガ家・永井豪。7月11日の『SWITCHインタビュー達人達』(NHK)では、永井と映画監督・園子温の対談の模様が放送された。

 映画好きで年間300本もの映画を観ていた時期もあるという永井と、マンガ家になりたくて編集部に作品を持ち込んだこともあるという園。

 園は少年時代に同級生の女子に対して持っていた「(性的な)もやもや」とした感覚と、それに対する罪悪感を、永井の『ハレンチ学園』(集英社)の登場によって救われたとか。小学生が持つ性的欲求を肯定的にとらえ、園をはじめとする多くの小学生たちを救った『ハレンチ学園』だが、連載当時は世間の風当たりが強かったという。

 永井によると「(PTAなどから)めちゃくちゃ攻撃されて、こんなマンガを見てたら子どもたちが痴漢や変質者になる」と猛抗議を受けていたとか。しかし、ある番組の討論会で永井はさんざん攻撃された後「番組が終わるとPTAのおばさんたちがわーって『サインください』って寄ってきた」という。さらに、当時は20代でかわいらしい顔をしていた永井を見て「あなたが描いてるならいいや」と言われたこともあると、当時の複雑な境遇を語った。

 当時から5誌同時連載をするなど精力的に執筆活動をしている永井。その根源は「白い原稿を埋めたくなる、描かなきゃと思う」といい、『サラリーマン金太郎』(集英社)で知られる本宮ひろ志も「白い原稿を見ると吐くんですよ、プレッシャーで」と言っていたことも明かした。

 番組では、園が永井の作品の話で「最近のマンガが失ったのはアート感覚。昔のマンガはデザイン的にもすばらしかった」という場面も。その一方で、永井は「ギャグもやりたい、常に色っぽいものを描きたい。ギャグマンガを描いているときはハッピー。疲れない」と語るなど、69歳にしてますます執筆に意欲をみせていた。現在、『デビルマンサーガ』を連載している永井だが、今後も永井がどのような作品を生み出すか楽しみだ。

園子温は『ハレンチ学園』に救われた!? 「常に色っぽいものを描きたい」マンガ家・永井豪が見せた制作意欲のページです。おたぽるは、マンガ&ラノベ出版業界事情の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!

- -

人気記事ランキング

XLサイズ……
XLサイズって想像できないだけど!!