【新人アイドル誕生の裏側】“アイドルごっこ”ではないということをみせたい―後発アイドルだからこそできる戦略

■メンバーを覚えてもらうために、ぶっ飛んだ名前に改名

1502_usami03.jpgカフェスタッフに続き、宇佐美花菜への手紙を読むマネージャー。

――メンバー同士の差別化という点では、アキドラ選抜隊(仮)の時から各メンバーの名前が変わりましたね。

 アキドラ選抜隊(仮)の時は、カフェスタッフとしての名前を使っていました【編注:異国のファルマチスタのメンバーはアキドラのカフェスタッフとしても働いている】。でも、ユニットでは名前だけだと寂しいということになり、名字を作ろうということになりました。それでメンバーに案を出してもらったのですが、それがちょっと普通だったんです。せっかく自分で付けられる上、今後自分が背負っていく名前なのに、学校のクラスにいるような名前でいいのかということで、彼女たちの名前を新しく考えました。

――名前が大きく変わった子もいますよね。

 第1回のオーディションで一般応募から合格した“ゆうき”は、“そら♨るる”という名前になりましたね。彼女はもともと「宇宙と交信できます」と話す面白い天然キャラだったので、それだけぶっ飛んでいるならもっとぶっ飛ばしてもいいかなと思い、“宇宙”を“そら”と読んで、決めていた“るる”という名前との間に何か入れようと考えました。それで星マークを入れても普通だと思ったので、なぜか一番しっくりきた温泉マークにしたんです。ちなみに、当初はマーク部分は気分によって自由に変えていいとしていました。

1502_usami04.jpgソロを披露する宇佐美花菜。

――同じく、第1回オーディションの一般応募で合格した「ゆん」さんも、特徴的な名前になりましたね。

 「ヴィヴィアン・ゆん」になりましたね。彼女はもともとファッションが好きで髪も個性ある色だったので、ファッション的な名前にしようと思ったんです。メンバーカラーはグリーンと決まっていたので、「ヴェルディ・ゆん」とかを考えたのですが【編注:ヴェルディは「緑」を意味するポルトガル語「Verde」から、サッカークラブ・東京ヴェルディが作った造語】、なんだかマンションの名前みたいでかわいそうだったので、音の響きだけで“ヴィヴィアン”にしました。ほかのメンバーについては、漢字とひらがなの「若月ももか」というように見た目のバランスをとりながら決めました。

――新しい名前をもらったメンバーの反応はいかがでしたか?

 最初は戸惑っていましたね。イベントでサプライズの発表したのですが、ゆんとるるは腰を抜かしていました(笑)。でも今は気に入っていて、特にるるは「温泉を広めたい」と言っています。お客さんもはじめはかわいそうだと言っていたのですが、今ではるるのことを「温泉」と親しみを込めて呼んだり、「温泉マークを見るとるるを思い出す」と言ってもらえたりしています。そういう意味では、印象に残る名前をつけられたと思いますね。

――戦略が上手くいったということですね。

 そうですね。今からデビューするので、アイドル戦国時代の中ではかなりの後発になります。実力差があり、勝ち残るための力を付けるには相当の時間がかかります。でも、せっかく後からやるのであれば、ほかがやっていない差別化をどれだけみせられるかというのがあると思います。これから年齢の高いファンも増えていくはずなので、かわいいだけなら飽きられてしまいます。だから、飽きがこないようにあえてコンセプトを固めていません。まだ公式に発表していませんが、ロゴもシンプルなデザインになるんですよ。そういうところでもほかのアイドルとの差別化を図っていきたいと考えています。

――そうすると、メンバーの決めポーズやファンのコールなどは決まっていないということでしょうか?

 製作中ですね。近いうち衣装をお披露目して、3月の前半には2曲目を発表できればと考えています。ゆくゆくは近いうちにCDもリリースしたいので、CDリリースまでにキャッチコピーやお客さんのミックスのやり方などが徐々に決まっていくのかなと思います。彼女たちが恵まれているのは、ファンのみなさんが有志でイベントの準備をしてくれたり、ミックスを考えてくれたりすることです。本当にアキドラ初のアイドルとして、カフェのお客さんであるアキドラ・ファミリーに支えてもらっているので、今はこれから恩返ししていくための準備期間といったところでしょうか。

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