【新人アイドル誕生の裏側】“アイドルごっこ”ではないということをみせたい―後発アイドルだからこそできる戦略

1502_usami01.jpg左から若月ももか、ヴィヴィアン・ゆん、宇佐美花菜、松坂瀬奈、そら♨るる。

 ほぼ毎週末、アイドルの対バンライブを行い、今や秋葉原の名所のひとつとなっているAKIBAドラッグ&カフェ・通称アキドラ。そのアキドラから誕生した初のアイドルユニット「異国のファルマチスタ」のメンバー・宇佐美花菜の誕生祭が、1月31日にアキドラで行われた。この異国のファルマチスタは昨年、アキドラで行われたアイドルオーディションで、一般応募者とアキドラのカフェスタッフからメンバーが選ばれ、ユニット名は昨年12月28日に、オリジナル曲は今年1月25日に発表されたばかりと、フレッシュなアイドルユニットだ。しかし、この日のイベントには286人ものファンが駆けつけるという新人アイドルでは異例とも言える人気ぶり。誕生祭にはアキドラに縁のあるメンバーが所属する、「まどもあ54世」、「Honey Squash」といったアイドル、さらに宇佐美花菜の両親も駆けつけ、アットホームな雰囲気で誕生日が祝われた。

 いきなり約300人のファンを集めたユニット、異国のファルマチスタとは一体何者なのか。異国のファルマチスタのマネージャーに人気アイドルルグループを作る裏側を取材。そこには後発アイドルだからこその戦略が隠されていた。

■あえてコンセプトを固めなかったのには理由がある

1502_usami02.jpg元アキドラのカフェスタッフで、今はまどもあ54世のゆうとの思い出トークも弾む。

――まず「異国のファルマチスタ」というユニット名について教えて下さい。

マネージャー(以下、) オーディションをしていた時は、「アキドラ選抜隊(仮)」として合格者たちは活動していました。あらためてユニットとしてデビューさせるためにコンセプト決めをしていた時、アキドラを運営しているのがダイコクドラッグなので、イタリア語で“薬剤師”を意味する“ファルマチスタ”としました。

――「ファルマチスタ」の前にある「異国」とは何を意味しているのですか?

 「ファルマチスタ」だけでは寂しいので、何か付けようと話した時、「異国」というアイデアが出たんです。秋葉原だけでなく、いろいろな世界のお客さんを連れて行こう、お客さんをトリップさせて楽しいところに連れて行こうという意味を込めました。

――ユニット名が“薬剤師”ということですが、薬剤師ならではの設定などはあるのでしょうか?

 実は特に設定はありません。メンバーの年齢層も幅があるので、ほかのアイドルとの差別化を考えた時、変に設定を細かく決めてしまうとその殻を破るのが大変だと思ったのです。だから、大きな意味で設定は作っていません。でも、お客さんに元気を届けるサプリメントのように、薬局や薬剤師にかけたコンセプトは追々考えていきたいですね。例えば、ライブに来たお客さんのポイントカードをお薬手帳みたいにしたり、CDを処方箋と呼んでみたり……。“薬局“と“病院”の区別が難しいところですが、アイデアはいろいろ考えていますよ。

――最近のアイドルは差別化というと、コンセプトを固めてデビューする場合が多いですが、珍しいですね。

 コンセプトに囚われず、老若男女に好かれる、パフォーマンス重視のアイドルを目指しています。メンバーも“10代でなくなったら卒業”ではなく、30歳手前でもパフォーマーとして続けられるような、メンバーを入れ替えなくてもやっていけて、アーティストとしても見られる立ち位置のアイドルになれればと思います。だから、もともとオーディションでも、このポジションでこの子という選び方ではなく、個々のキャラクターよりもポテンシャルの高い子を優先して採用していたので、今は集まったメンバーの個性を引き出しつつ、まずはメンバー同士の差別化をしている段階です。

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