『テルマエ・ロマエ』の原点とは? 家賃未納で家を追い出されたことも…作者・ヤマザキマリの波乱万丈な人生

1411_thermae_romae.jpg映画『テルマエ・ロマエII』公式サイトより。

「いい風呂の日」である11月26日に、Blue-ray&DVDが発売された映画『テルマエ・ロマエII』。本作は、マンガ家・ヤマザキマリの大人気作『テルマエ・ロマエ』(KADOKAWA[エンターブレイン])を原作とした2作目の映画で、古代ローマ帝国の浴場設計技師・ルシウスが現代の日本にワープし、日本の風呂文化を学ぶという物語です。映画は2作合わせて推定興行収入100億円超、原作マンガもシリーズ累計900万部突破と大ヒットを納めている本作。その中で、『テルマエ・ロマエ』がヒットしたのは43歳と“遅咲きのマンガ家”であるヤマザキマリは、波瀾万丈な人生を送ったといいます。

 そんなヤマザキ氏の人生は、著書「とらわれない生き方 悩める日本女性のための人生指南書」(KADOKAWA[メディアファクトリー])や、11月13日に放送されたバラエティ番組『ゴロウ・デラックス』(TBS)で明らかにされています。『ゴロウ・デラックス』などから、ヤマザキマリの人生や『テルマエ・ロマエ』誕生秘話に迫りましょう。

 1984年、当時17歳だったヤマザキ氏は油絵を学ぶためイタリアへ移住。しかし、油絵だけではなかなか生活できず、ヤマザキ氏は家賃を滞納し家を追い出されてしまったことがあるそうです。その時は、駅のベンチで一夜を過ごしたのだとか……。そして、ヤマザキ氏が27歳の時、ほぼ無職の状態で子供を妊娠。当時付き合っていた詩人の恋人と別れ、シングルマザーとして子どもを育てていきます。

 そして29歳の時、子どもとともに日本に帰国したヤマザキ氏は、そこからマンガ家を目指すことに。しかし、それでは食べていけず、大学でイタリア語の講師をするなど多くの仕事を掛け持ちしていたそうです。札幌のローカル番組に出演していたこともあったそうで、イタリア生活のノウハウを生かした「週末はイタリアン」という料理コーナーを持っていたといいます。

 また、風呂を題材にした『テルマエ・ロマエ』の原点もヤマザキ氏によって語られました。ヤマザキ氏曰く、掛け持ちしている仕事の中には温泉リポーター(札幌テレビの『どさんこワイド』)もあり、そこでヤマザキ氏は東北と北海道中の温泉の泉質を覚えたといいます。その経験が『テルマエ・ロマエ』を描く原点になったというのです。

 そして、同作の主人公・ルシウスが日本人の顔を見て思う「平たい顔」というフレーズはヤマザキ氏の実体験から生まれたものなのだとか。なんでも19歳の時、イタリアから日本に帰国したヤマザキ氏が、成田空港のトイレの鏡で自分の顔を見た瞬間、「うわ、平たい!」と思ったのがきっかけだそう。また、『テルマエ・ロマエ』は、家でアイロン掛けをしている時にプロットが思い浮かんだらしく、「本当に面白いと思ったものは、ふとした時に出てくる」と番組でヤマザキ氏は当時を振り返っていました。

 番組では、ヤマザキ氏の過去が綴られた著書とともにさまざまなエピソードが語られましたが、ヤマザキ氏はこのほかにも昨年2月バラエティ番組『ジョブチューン ~アノ職業のヒミツぶっちゃけます!』(TBS)に出演。映画『テルマエ・ロマエ』の原作使用料が約100万円だったと暴露したことが記憶に新しいです。今回のBlue-ray&DVDのリリースがきっかけで、ふたたびヤマザキマリの姿がテレビで見られる日がやってくるかもしれませんね。次はどのようなエピソードを語ってくれるのか、楽しみです。

テルマエ・ロマエII DVD通常盤

テルマエ・ロマエII DVD通常盤

世紀のSF(すごい・風呂)超大作!

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