「王道ロボットアニメ」「熱い気持ちになった」…回を追うごとに洗練されていく『M3~ソノ黒キ鋼~』

――毎日、何本ものアニメが目まぐるしく放送されている現代日本。これだけ放送本数が多いと、見るのだって一苦労……。そんな悩める現代オタクのため、「おたぽる」がオリジナル作品を中心にテレビアニメ・レビュー! これさえ読めば、気になるあのアニメのあらすじから評判までがまるわかり!!※本文中には“ネタバレ”が含まれていますので、ご注意ください。

■『M3~ソノ黒キ鋼~
第17話「無明ノ光」

1408_m3_17.jpgM3~ソノ黒キ鋼~公式サイトより。

【今週の極私的見どころ!】
 鷺沼アカシ(CV:松岡禎丞)と兄・アオシ(CV:檜山修之)の共振率限界突破! 理論値を超えた共振がどんなものか想像つきませんが、とにかくマヴェス・アージェントがものすごい素早い動きをしていました。アカシいわく「自分の体より軽い」という、物理の法則まで凌駕した夏入(CV:飛田展男)の才能恐るべし(笑)。それにしても日に日に戦闘シーンが格好良くなっていきますね。相変わらずヘタレの主人公ですが、これはもしかしたら最終話までにスペクタルなヒーローに化けるかも?

【今週のおすすめ度】
★★★★★
(前回のあらすじはこちら

 戦闘中にも関わらず、命を顧みず怪我を負った波戸イワト(CV:前野智昭)の元へ駆け寄った霞ライカ(CV:矢作紗友里)。背後に迫ったイマシメは、なぜか攻撃を止め無明領域に帰って行きました。どうやらイワトの怪我は屍鋼化される心配もなさそうですね。ネットでは「イワト&ライカが生き残っただと!?」と意外な展開に視聴者騒然。筆者もどちらかは死ぬと踏んでいたんですが……ともあれ、本編の重苦しさそっちのけでラブコメモード発動中の2人に癒されました。

 一方、過去のすべてを思い出したアカシは、なんとかツグミ(CV:小岩井ことり)に復讐を止めさせようと説得を試みます。しかしツグミの冷え切った心にはアカシの言葉も届かず、躯を復活させてしまいました。復活するや否や、狂ったように真木ミナシ(CV:柿原徹也)の乗るマヴェス・ ギュールズを攻撃する躯。ツグミいわく躯は「傷つけられて怒っている」のだそうです。このシーンでマヴェスの中の裸のササメ(CV:小岩井ことり)が痛めつけられて苦しむ姿が映し出されますが、ネットでは本編の深刻さよりササメの喘ぎ声に注目が集まりました。「ササメがエロくていい!!」「躯もっと殴っていいよ。ササメを喘がせてwww」と大盛り上がり。今までマヴェスが痛めつけられてもアオシやエミルが苦しんだことなどないのに、その違和感は許されてしまうんですね(笑)。

 アカシだけが自分の側にいればいいと思っているツグミは、アカシを盗った(と思っている)ササメにも、自分を置き去りにしたガルグイユのメンバーにも罰が必要だと攻撃の手を緩めません。ここに生身の自分がいても役に立たないと悟ったアカシは、一人戦線離脱。アージェントを探すため、無明領域の汚染地域へ飛び出していきます。アオシの声を頼りにたどり着いた場所は、子どもの頃ツグミたちと遊んだ森の中。リムであってもササメを失いたくない。その心で同調したアカシとアオシの共振率は夏入の理論を超え、白い光を放っていきます。ここのアージェントの発進シーン、ちょっと感動します。ネットでも「『M3』でこんなに熱い気持ちになったのは初めてだ!!」「王道ロボットアニメ感出てきたな。いいぞ!」とたくさんのコメントが寄せられ、視聴者の心を鷲掴みにした様子が窺えました。

 暴行中の躯に痛めつけられ、ボロボロのギュールズとセーヴルにとどめを刺すよう指示するツグミ。そこへまるで羽根のような軽さで動き回るアカシ&アージェントは、光にも似た速度で戦場へ舞い戻ってきます。今度こそ躯を完全に消滅させようとするアカシですが、ツグミに立ちふさがれては攻撃できません。再度ツグミを説得するように、「一緒に帰ろう」と言うアカシ。しかし、ツグミは「私はここから出られない」と答え、躯と共に無明領域の奥へと消えてしまうのでした。

 パイロットとリム合わせて6人――揃って本部へ帰ったアカシたちは、早速集まって報告会を開いていました。アカシたちにもっと早く出会っていればツグミを止められたかもしれないと泣くミナシに、ネットでは好感度上昇の兆しが見られました。でもやっぱり「イイヤツ風」と言われてしまうのは、ミナシのこれまでの行いの悪さ故ですね。そんなミナシの隣で、アカシは無明領域を走り回っている時に持っていた九ノ実を取り出すも、それは真っ黒に炭化していました。どうやら無明領域の外では生息できない植物のようです。もしかしてこれは、「九ノ樹の側で長く生きてきたツグミも、もはや無明領域の外では生きられない」という死亡フラグでしょうか? 

 ともあれ、ようやくササメへの気持ちを恋だと認めたアカシは、やっと過去から一歩抜け出せたようですね。ネットで「どうしちゃったの、アカシ。主人公みたいだよ!?」(※もとから主人公です)と騒がれた第17話も見応え十分の回でした。それにしても躯の歌を口ずさんでいた夏入は、もしかして読島の住人なんでしょうか? 気になる謎がまだまだ多い『M3~ソノ黒キ鋼~』。次回は読島の謎に迫ります!
(文/牧野絵美)

M3~ソノ黒キ鋼~ Blu-ray BOX 1

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ついつい身構えるマリー脚本。

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