カバー曲や衣装にもドキッ!! 自身のヒストリーをたどったChouChoのワンマンツアー・レポ

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■音の彩りが加えられていったアコースティック演奏に感嘆

(写真／キセキミチコ)

　ライブはここでガラッと雰囲気を変え、アコースティックタイムへと突入。ChouChoとキーボードだけの2人編成になり、ピアノの伴奏をバックに「kagami」を披露。ピアノの音とChouChoの歌声だけが会場内に響き渡り、美しさと儚さが同居した楽曲で会場内にいたファン全員をうっとりさせていた。続く「暮れ色のキャンバス」ではベースが追加になり、3人編成での演奏、「青空の鼓動」と「ハルモニア」ではアコースティックギターとドラムが加わり、5人によるフル編成でのアコースティック演奏を披露。曲が進むごとに楽器が追加され、新たに増えていく音の彩りがリアルに感じられるという斬新な感覚で楽しむことができたアコースティックタイム。ChouCho自身もアコースティック演奏を気に入ってるようで、MCでは「アコースティック演奏だけのライブをやりたいですね」と希望を語っていた。それに対してフロアからも「観たいー！」という声が相次いだ。ChouChoのアコースティックライブをぜひとも実現してほしい、素直にそう思わせてくれた素晴らしいアコースティック演奏の4曲だった。

(写真／キセキミチコ)

　アコースティックタイムが終わるとラストへ向けて盛り上がりタイムへと突入。通常のバンド形態へと戻り、アッパーな「ばらのナミダ」でライブ再開。「この曲の歌詞は『星の王子様』をモチーフにしつつ、最愛の祖母に向けたメッセージソングになっています。もう亡くなってしまった祖母に、歌手になった姿を見せたかった」というエピソードをMCでも披露したこともあり、この曲を歌うChouChoからはまさに祖母へ向けて歌っているかのような強い気持ちを感じ取ることができた。その思いに、誰もが熱いものを感じたことだろう。ライブはたたみ掛けるように「My dear friend」、そして『ガールズ＆パンツァー』のオープニング曲として大ヒットした「DreamRiser」、そしてラストの「starlog」とアッパーな盛り上がりナンバーを立て続けに披露。会場のボルテージも最高潮に達したまま、本編が終了した。

(写真／キセキミチコ)

　全19曲を歌い終えたChouChoとバンドメンバーはステージから去ったが、まだまだ余力を残しているファンからはすかさずアンコールが起こる。すると数分の時間を置いてChouChoとバンドメンバーがステージに戻ってきた。バンドメンバーは黒のツアーＴシャツ、ChouChoは水色の今日限定発売のツアーＴシャツに着替えての登場だ。アンコール演奏では彼女がアマチュア時代に組んでいたアニソンバンドでよく演奏していたという「魂のルフラン」が披露されて観客からは驚きの反応が上がったが、自身としては昔から歌っていたこともあり、曲自体を堂々と自分のモノにして歌いあげている姿が印象的だった。こうしたカバー曲はぜひとも今後も聴いてみたいものだ。そしてアンコールラストはメジャーデビュー曲「カワルミライ」。会場全体を巻き込んでのコール&レスポンスの息もぴったりで、「この曲から始まってここまで来た」という気持ちをChouChoは歌いながら、オーディエンスは聴きながら通じ合っていたかのような一体感を会場全体から感じることができ、ライブは幕を閉じた。

　SHIBUYA QUATTROに現れた秘密の庭にたどり着いたChouChoはこの日、様々な姿をファンに見せてくれた後、庭から飛び立っていった。次に彼女がたどり着く場所はいったいどんな場所なのだろうか──どんな場所であっても、きっとまた華麗に飛び回る蝶々のように歌う、素敵な姿を見せてくれることだろう。
（取材・文／風のイオナ[シティコネクション]）

■ChouCho Live Tour 2014 ～secretgarden～
2014年4月20日（日）
SHIBUYA QUATTRO

【セットリスト】
1.secretgarden
2.優しさの理由
3.flyleaf
4.Cocoon
5.Sleeping Butterfly
6.earthlit
7.Eternal waltz
8.空とキミのメッセージ
9.かみつれを手に
10.Million of Bravery
11.あの空に還る未来で
12.kagami（Acoustic ver）
13.暮れ色のキャンバス（Acoustic ver）
14.青空の鼓動（Acoustic ver）
15.ハルモニア（Semi Acoustic ver）
16.ばらのナミダ
17.My dear friend
18.DreamRiser
19.starlog

EN1.Authentic symphony
EN2.魂のルフラン
EN3.カワルミライ

 
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