今書店が最も欲しい作品!?　「ジャンプ」のシンデレラ『磯部磯兵衛物語』重版分はそろそろ店頭に

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『磯部磯兵衛物語～浮世はつらいよ～』（集英社／仲間りょう）

　話題作が発売されると、即売り切れてしまっていわゆる“難民”が発生するなんてことがしばしば起こるが、今まさにそんな状態になっているのが、「週刊少年ジャンプ」で連載されているマンガ『磯部磯兵衛物語～浮き世はつらいよ～』（共に集英社）だ。2月4日に発売された単行本第1巻はあっという間に各所で売り切れとなり、店頭にも問い合わせが多く寄せられているようで、今書店が最も欲しい作品のひとつになっている。

　同作はもともと、2013年5月に「週刊少年ジャンプ」に読み切りとして掲載されたギャグ作品。『ONE PIECE』が作者入院のために休載となったタイミングであり、いわゆる代原（休載作品の穴埋めのために急遽掲載された代理原稿）として世に出た作品だ。

　だが、この読み切り掲載が大反響。浮世絵風の絵柄やシュールなポージング、「母に隠れて春画（エロ本）を読むための攻防」というバカバカしい展開から、掲載号が発売された初日だけで、Twitter上では1000件以上言及されるほど話題を呼び、その後連載を勝ち取った。出落ち感のある内容だが、連載になってからも「どうする兄ちゃん　処す？　処す？」という名フレーズを生んで、ネットで流行するなど、話題を振りまき続けている。単行本発売後の完売ぶりを見ても、その勢いは本物といっていいだろう。

　なお、ファンや書店に待望されている単行本1巻は、重版分が刷り上がっており、首都圏では昨日・今日頃から店頭に並んでいる模様だ。まさに今一番のシンデレラ作品というべき本作、各所書店の告知によると重版分も潤沢とは言い切れないようなので、気になる人は早めに店頭をチェックするといいだろう。
（文／ネルヤ編集部）