『艦隊これくしょん-艦これ-』が聖地巡礼でビッグマネーを呼びこむ? アニメビジネスをめぐる2014年の展望考察

■官民共同で進める聖地巡礼プロジェクトは成功できるのか?

 さて、こうした聖地巡礼などの地域密着型アニメ産業の振興は、ソフト販売やグッズのマーチャンダイジングに次ぐ新たなビジネスモデルとして注目され、企業や地方自治体も積極的に活用する動きが多くなってきた。

 聖地巡礼観光事業で成功している例は、最近では『ガールズ&パンツァー』の舞台となった茨城県大洗町が挙げられる。同市で開かれたあんこう祭の来場者は、11年には3万人、12年は6万人だったのに対し、13年は過去最多の約10万人に上ったと報じられた。

 女性向けアニメのスマッシュヒットとなった『Free!』の舞台のモデルになったとされる鳥取県岩美町も、放映開始直後から観光客がウナギ昇りに増加し、岩美町観光協会では観光マップの製作や限定グッズの販売などを行った。

 また、13年4月上旬には政府のクールジャパン推進会議・ポップカルチャー分科会では、沖縄や京都を「国際ポップカルチャー特区」に認定。こうした特区内ではアニメ・マンガの製作やキャラクター商品の制作に当たる企業に税制面で優遇できないかを検討していることが報じられた。実現すれば制作会社やクリエイターの地元勧誘が激しくなると予想される。都市圏に比べ、新興の産業がどうしても振るわないという悩みを恒常的に抱えている地方にとって、アニメコンテンツは救世主に見える面もあるのではないか。

 ただ、聖地巡礼による地域活性は必ずしもすべて成功していると言えないという。

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